エクラが毎月、最新のホテルやグルメに関するニュースをお届け! 今月は、日本の美意識とおいしさを堪能できるホテル『The Okura Tokyo』と、銀座で話題のレストランをご紹介します。日本の伝統美を継承しつつ、世界に誇るラグジュアリーホテルに進化『 The Okura Tokyo 』4年前に惜しまれつつも閉館した『ホテルオークラ東京 本館』が、9月12日に『The Okura Tokyo』としてついに開業。新しいホテルは、41階建てのオークラ プレステージタワーと17階建てのオークラ ヘリテージウイングの2棟からなり、メインロビーがあるのはオークラ プレステージタワー。ロビーに足を踏み入れると、意匠も雰囲気もかつての本館ロビーそのままに再現されているのが、うれしい驚き。オークラ・ランターンとして知られた照明は、デザインはそのままに、最新の機能に生まれ変わった。"梅の花" に見えるテーブルと椅子も、美しく修復されて、変わらぬ居心地のよさをゲストに提供する。メインロビーは、見事に以前の雰囲気のまま。オークラ ヘリテージウイングのロビーには、本館の「平安の間」で使用されていた「三十六人家集の料紙」を移設。メインロビーの麻の葉文様の組子も忠実に再現。オークラ・ランターンは、調光が効くLEDに。食のシーンも、より多彩で魅力的に。レストランやバーは、7つの選択がお目見え。日本料理「山里」では、日本庭園と一体となった和の美しい空間を演出。フランス料理の「ヌーヴェル・エポック」では、日本の風土や個性を意識した新しいフランス料理でゲストを迎える。オールデイダイニング「オーキッド」は、洗練された開放的な空間となり、テラス席も備わった。デリコーナーも充実していて、ブランドとホテルがコラボしたチョコや和菓子のオリジナル商品は、早くも人気。伝統の意匠とサービスを引き継ぎつつ、世界レベルのラグジュアリーホテルに進化した『The Okura Tokyo』。世界から訪れるゲストはもちろん日本人客でも、日本の美意識とおいしさとを改めて堪能できる新しいホテルとなった。外来客として利用するなら、オークラプレステージタワーのトップフロア・41階も魅力。ホテルでの鉄板焼レストランの先駆けとなった「さざんか」は、席数も102席と多く、スタイリッシュな空間。バーラウンジ「スターライト」は、3つのゾーンに分かれていて、昼も夜も使い勝手がよさそう。いずれも、大きな窓から都心の眺望が楽しめて、美食とともに今の東京の活気ある空気感を味わえる。「山里」では、朝食から会席にいたるまで、和食の真髄を提供。割烹カウンターや寿司カウンターも新設。新メニューの「ひれステーキ すきやき風」は、繊細な味わいのひれ肉を使用。「ヌーヴェル・エポック」は、和の要素を巧みに取り入れた上品な内装が素敵。フォワグラのムースをバラに見立てた「フォワグラのローズ仕立て“ピエール・ドゥ・ロンサール”」。敷地内に、2つのブランドのホテルがあるイメージ。現代的で洗練されたラグジュアリーを追求するプレステージタワーの客室は、28階から40階にあり、眼下の眺望も楽しめる。オークラ ヘリテージウイングは、日本美のエッセンスを生かした賓客の迎賓館ともいえる棟で、全室にスチームサウナを設置。全室に、THREEのスキンケアセットがあるのもうれしい。東京都港区虎ノ門2の10の4 ☎03・3582・0111(代表)オークラ プレステージタワー 全368室 ¥70,000 ~(1泊1 室2名利用、税・サ別)オークラ ヘリテージウイング 全140室 ¥100,000 〜(1泊1 室2名利用、朝食つき、税・サ別)https://theokuratokyo.jp次は:リーズナブルで本格派。銀座割烹の期待の新星登場リーズナブルで本格派。銀座割烹の期待の新星登場『 かつ志 』銀座に行きつけにしたくなる本格派割烹が誕生した。場所はミシュラン三ツ星鮨店『鮨よしたけ』の跡地。なぜなら、ご主人の吉武括志さんは、『鮨よしたけ』のご主人の弟さん。和食料理人として活躍していたが、兄のお店が移転したのをきっかけに銀座で開店。「山と海、そして畜産と魚介をバランスよく織り交ぜた季節の味を楽しんでいただきたいですね」。魚介は兄の店と同じ仕入れ先だったり、自ら豊洲へ通って仕入れたり。また鶏肉には思い入れがあり、兵庫県産「ひょうご味どり」を生産者と共同開発。うま味と歯応えのあるこの鶏を炭火焼きでコースに組み入れている。メニューは季節のコース1種類のみ。シャンパーニュなどのお酒も充実。カウンター7席の小さなお店だが、気さくなご主人の笑顔が「銀座割烹」の敷居の高さを感じさせない。土鍋でお客さまごとに炊いた締めのごはん。赤だしに、自家製イクラのしょうゆ漬けとちりめん山椒、たたき梅、香の物。「甘鯛の酒焼き」。焼いた甘鯛にだしと酒を含ませ、パリパリに揚げたウロコを添える。「渡り蟹の和え物」。旬の渡り蟹とイクラを合わせて。すがすがしい白木の店内。器も店内も『鮨よしたけ』の名残りと現ご主人の趣味がほどよく調和。話上手、気取らない人柄にすでにファンが。ご主人の吉武括志さん。名店が並ぶ、銀座8丁目の見番通りに。東京都中央区銀座8の7の19 ☎03・6882・211118:00〜21:00(入店) ㊡日曜、祝日おまかせコース¥15,000(サなし)次は:稲垣吾郎さんディレクション! 上質で遊び心満載のビストロに稲垣吾郎さんディレクション! 上質で遊び心満載のビストロに『 BISTRO J_O 』ワイン好きで知られる稲垣吾郎さんがディレクションするビストロがオープン。「食を通じてお客さまが笑顔になれるような、僕自身のこだわりがつまったお店にしたいですね。僕の夢がひとつかないます」と稲垣さん。エンターテインメントの世界で磨いたセンスと独自の探究心から培ったインテリジェンス、そして彼自身のチャーミングな一面を、お店のメニューやインテリアに映し出す。コンセプトは「HITO-RI-EAT(ヒトリート)」。誰もがその日の気分で好きな料理を選ぶことができ、窓ぎわには銀座の景色を楽しみながら、おひとりさまでもコース料理を楽しめる「ヒトリート」シートを設けた。ゆったりとモダンで上質なインテリアの3室の個室も会食などにおすすめ。お隣にはカフェも。さまざまなシーンで楽しめる銀座の名所になることは間違いない。香取慎吾さんとスタイリスト祐真朋樹さんが手がけるファッションブランド「ヤンチェ_オンテンバール」のフレンドショップでもある。「土佐あか牛 2種の思い出ソース」。和風のしょうゆベースのソースと酸味を効かせたクリームソースで。「燻製マグロとアボカドの昆布Cobbサラダ」。カリフォルニア生まれのコブサラダを和風にアレンジ。すべてコースメニュー。詳細はHPで確認して。今月のデザート3種盛り合わせ。香取さんがセレクトした若手アーティストの作品が壁を彩る。また香取さんのアートをテキスタイルにして作った椅子など唯一無二のセンスがいい!東京都中央区銀座2の4の6銀座ベルビア館9F☎050・3627・5556(予約専用)11:30〜15:00LO、17:30〜21:00LO 無休https://friendshop.tokyo/撮影/ GOURMET 上原ゆふ子 取材・文/ GOURMET 北村美香 HOTEL 坪田三千代 ※エクラ2019年12月号掲載