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  • “怪談“のバッグに酔う
    “怪談“のバッグに酔う
    小泉八雲原作の映画『怪談』(’65)に因んでブラ...
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    1月9日
  • 島根の中華の名店『桃仙閣』が東京・六本木に新店をオープン!
    島根の中華の名店『桃仙閣』が東京・六本木に新店をオープン!
    “和魂漢才”の料理と精度の高いドリンクペアリングで、中華の世界から一躍、世界のガストロノミーシーンに躍り出た南麻布『茶禅華』。同店のオーナーの林亮治さんが、六本木に新店『桃仙閣 東京』を開いた。『桃仙閣 東京』島根の中華の名店の粋を東京らしいかたちで表現『桃仙閣』は、林さんの故郷・島根県松江市では有名な、父が創業した中国料理店。半世紀を超え歴史を刻み続ける店の名を冠し、日常使いからハレの日まで、町の人々の暮らしに寄り添う中華料理店を東京でアップデートさせたかたちだ。前菜、魚介、肉、点心、麵やごはんまで、70種類もの料理は、海老チリや麻婆豆腐のような定番から、林さんの創意が光るオリジナルまで幅広い。酒はワインや紹興酒に加え、島根の銘酒「王祿」が4~5種、さらに実は中国料理と相性がいいシェリーやマデイラもあり。自由度は高く、コアなニーズにも応えてくれる大人の店だ。落ち着いたエントランス。林さん。『麻布長江』などの名店で腕を磨いた料理人でもある。右3皿が、くらげの冷菜やよだれ鶏など、おまかせ前菜3種¥1,880、左3皿が、ピーマンのにんにくオイルあえなど、野菜の前菜3種¥1,000(ともに2人分、内容は一例)カウンター4席含め、全30席。ゆったりとしたレイアウト。豚足のしょう油煮込み¥1,680。脂っぽさを感じないクリアな味。東京都港区六本木4の8の7 B1☎050・3138・434318:00~翌1:00LO(土・日曜、祝日17:00~) 不定休>>グルメ 記事一覧はこちら撮影/ 上原ゆふ子 取材・原文/佐々木ケイ ※エクラ2021年2月号掲載
    Web eclat
    1月4日
  • 【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<12/27~1/9> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<12/27~1/9> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「呑み込むべき“寒九の水”を問う」 2021年を迎えて最初の新月は1月13日にやぎ座の第三デカン(20から29度)で起こります。やぎ座の現実主義に水星の知性が加わるため、この新月では特に物事の本質を見抜く客観性が冴えわたっていくでしょう。 二十四節気では1月5日より「小寒」に入ります。いわゆる「寒の入り」と言われ、冬至で「一陽」を得ることでかえって陰気が強まり、ますます冷えが厳しくなっていく頃合いとされています。そして、今回新月が起こる1月13日は寒の入りから9日目の「寒九」にあたり、昔からこの日の水(寒九の水)は特別な力が宿るとされ、餅をつくにも、お酒を造るにも、薬を飲むにも、珍重されてきましたが、この特別冷たい水こそが薬にも力にもなるという発想は、まさに今回の新月のテーマとも言えます。 すなわち、人間が経験しうるもっとも純粋な自由というのは、厳しい規律や掟を受け入れ、従うことでこそ実現可能になるということ。さながら寒い時期ほど、一年を通して温度変化の少ない地下水さえもがあたたかく染み入るように感じられるように。あなたの人生に力を与え、解放させてくれるだけの「冷たさ=厳しい現実やその枠組み、ルール等」とは何か、それをいかに取り入れていけるかが今期 は問われていきそうです。 魚座(うお座)今期のうお座のキーワードは、「無言の前衛」。 2020年はコロナ対策について各国の首脳がみせた力強く頼もしいリーダーシップを羨ましがったり、日本政府とのあまりの違いに落胆を隠さない人々の反応をSNSなどで何度も目にしましたが、個人的にはそうした光景に直面するたび、かつて訪れたヨーロッパの国で感じた、街のすべての光景が人々の意志に強く繋がれて出来ているような印象を思い出していました。  そこには日本では感じられた、何か危うい、あいまいなものを、解釈の余地を温存したまま楽しんだり、見つめたりする空気のようなものがなかったのです。  いま新しい年を迎えていくにあたって、改めて各国ごとのニューノーマルということを考えていく上で、否が応でも私たちは「日本らしさ」の再発見という課題を突きつけられていくのではないか。そんな風にも思っている訳ですが、ここで思い出されてくるのが、赤瀬川原平の『千利休 無言の前衛』です。  「新しい価値観の生まれてくるような世界にあっては、言葉というものの乱暴さばかりが目につくのである。どのように丁寧な言葉を心がけても、言葉の存在自体が乱暴になっていく。何事かを言葉に託すごとに、その言葉に裏切られる。そして沈黙が生れる。」  質素さを尊ぶ禅の精神を取れいれた「わび茶」によって茶の湯の革命児となり、その高い美意識ゆえに秀吉の怒りを買い、自害を命じられて生涯を終えた千利休(せんのりきゅう)について、赤瀬川はさらに次のように続けるのです。  「だから利休は言葉を使わずに、何事かを黙って示す、ということになる。示すというより、黙って置くのだろう。その置かれたものに人が何事か気付いてくれればいいし、気付いてくれなければ仕方がない。そのまま黙っている。というふうであったろうと想像している。何事かを説明し、説得する、というようなことはいちばん遠い人だと思うのである。いっぽう秀吉というのは、何事かを示しながらどんどんしゃべる、そんな人ではなかったのか。」  ある意味で、今期のうお座もまた、いかにこうした「黙っておかれた何事か」そのものになっていけるかというところにあるのではないでしょうか。そしてそれは、日本らしさという空気感とも少なからず自然と一致してくるはずです。 参考:赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』(岩波新書) 12星座占い<12/27~1/9>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    12月27日
  • 【最新12星座占い】<12/27~1/9>哲学派占い師SUGARさんの12星座占いまとめ 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【最新12星座占い】<12/27~1/9>哲学派占い師SUGARさんの12星座占いまとめ 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    [目次] 【SUGARさんの12星座占い】<12/27~1/9>の12星座全体の運勢は? 【SUGARさんの12星座占い】12星座別の運勢 《牡羊座(おひつじ座)》 《牡牛座(おうし座)》 《双子座(ふたご座)》 《蟹座(かに座)》 《獅子座(しし座)》 《乙女座(おとめ座)》 《天秤座(てんびん座)》 《蠍座(さそり座)》 《射手座(いて座)》 《山羊座(やぎ座)》 《水瓶座(みずがめ座)》 《魚座(うお座)》 【SUGARさんの12星座占い】<12/27~1/9>の12星座全体の運勢は?「呑み込むべき“寒九の水”を問う」 2021年を迎えて最初の新月は1月13日にやぎ座の第三デカン(20から29度)で起こります。やぎ座の現実主義に水星の知性が加わるため、この新月では特に物事の本質を見抜く客観性が冴えわたっていくでしょう。 二十四節気では1月5日より「小寒」に入ります。いわゆる「寒の入り」と言われ、冬至で「一陽」を得ることでかえって陰気が強まり、ますます冷えが厳しくなっていく頃合いとされています。そして、今回新月が起こる1月13日は寒の入りから9日目の「寒九」にあたり、昔からこの日の水(寒九の水)は特別な力が宿るとされ、餅をつくにも、お酒を造るにも、薬を飲むにも、珍重されてきましたが、この特別冷たい水こそが薬にも力にもなるという発想は、まさに今回の新月のテーマとも言えます。 すなわち、人間が経験しうるもっとも純粋な自由というのは、厳しい規律や掟を受け入れ、従うことでこそ実現可能になるということ。さながら寒い時期ほど、一年を通して温度変化の少ない地下水さえもがあたたかく染み入るように感じられるように。あなたの人生に力を与え、解放させてくれるだけの「冷たさ=厳しい現実やその枠組み、ルール等」とは何か、それをいかに取り入れていけるかが今期 は問われていきそうです。《牡羊座(おひつじ座)》(3/21〜4/19)今期のおひつじ座のキーワードは、「新たな時代に発生する痛み」。 リモートワークやオンラインでのコミュニケーションが当たり前になっていった2020年に続き、2021年もまたテクノロジーが経済と手を携えながら世界を新たな構造に組み換えようとする流れはますます速く、強くなっていくでしょう。  こうした状況において、私たち人間社会は真っ先に生活の中の美的な価値を犠牲にしてしまうのだと指摘したのがデザイナーの原研哉です。2003年に出版された『デザインのデザイン』という本の冒頭で、彼は「時代が進もうとするその先へまなざしを向けるのではなく、むしろその悲鳴に耳を澄ますことや、その変化の中でかき消されそうになる繊細な価値に目を向けることの方が重要なのではないか」と一つの指針を打ち出しています。  そしてそれから、創造の資源として蓄積されてきた歴史の一つとして、機械生産で活気づいていた一方で、粗雑な日用品の発生という状況に直面していた150年前のイギリスを例に挙げます。  「デザイン」という思想の源流となったジョン・ラスキンとウィリアム・モリスは、それぞれ講演と著作、芸術・デザイン運動という形で、「生活環境を激変させる産業メカニズムの中に潜む鈍感さや不成熟に対する美的な感受性の反発」を展開したのであり、その痛みの深さこそが引き金となって、デザインという考え方・感じ方、すなわち「最適なものや環境を生み出す喜びやそれを生活の中に用いる喜び」に基づく既存の芸術とは異なるムーブメントが世に現われてきたのだ、と。  翻って、昨今の世の流れになんとか適応する中で、いまあなたの生活では何が犠牲になっていて、どれほどの悲鳴をあげているのでしょうか?  新たな時代の到来には、必ず相応の痛みの発生が伴うもの。今期のおひつじ座は、それがどんな引き金を引いていくことになるのかを確かめる意味でも、まずは現在の生活に潜む「鈍感さや不成熟」にしかと目を止めていきたいところです。 参考:原研哉『デザインのデザイン』(岩波書店) 《牡牛座(おうし座)》(4/20〜5/20)今期のおうし座のキーワードは、「わたしは攪乱されたい人間なのです(鎌田東二)」。 日本人が本気で意識が変わる時というのは、どうも戦争で負けるとか、バブル経済がはじけるといった政治経済的なものというより、むしろ公害問題や震災・津波などの自然災害によって引き起こされるのではないか。  3.11の後、個人的にそんな考えを持ったことがありますが、同じことを“風景異化”という視点から、より本質的かつダイナミックに迫った対談が、宗教学者の鎌田東二とランドスケープアーティストのハナムラチカヒロによって生まれた『ヒューマンスケールを超えて』という本に収められています。  その中で、鎌田は超能力少年がもう一回先祖返りするように違う意識と身体の在り方に変容していく物語を描いた宮内勝典の小説『ぼくは始祖鳥になりたい』(1998年)を例に挙げ、「ヒューマンスケールは物足りない」「ネイチャーの方がもっとおもしろい」「わたしは恐竜の子孫であると本当に思うのです」と畳みかけるように語っていきます。  そして、それを受けたハナムラもまた、「生態学の中では攪乱(かくらん)という要素がすごく重要です。環境に何かの攪乱が起こることによって、一度リセットされてぐっと違う方向にいく」と風景異化が人間に与える身体的・精神的インパクトについて説明した後、次のように語るのです。  「進化というのをぼくらは平面的に見ている。平面的に見ると、始祖鳥に戻るという話かもしれないですけど、上からみるとらせんのようになっていて、同じところに戻っているように見えるかもしれないけど、じつはずっと深まっていっているという話ではないか」 「人間だけの進化を考えなくても、地球で、あるいは宇宙で何かが進化していけばいいという考え方に立てば、人間中心主義といったところから脱出できる」  これを今期のおうし座に置き換えたとき、いま自分が巻き込まれている変化の激流に対し、ある種の「攪乱」と捉えていくこともできるのではないでしょうか。  そして、それが“進化論的心身変容”をもたらすものであるのか。もし二人のようなパースペクティブで捉えなおしてみることができれば、少なからず気付きが得られるはずです。 参考:鎌田東二・ハナムラチカヒロ『ヒューマンスケールを超えて わたし・聖地・地球』(ぷねうま舎) 《双子座(ふたご座)》(5/21〜6/21)今期のふたご座のキーワードは、「謎の感覚」。 こうした時勢において仕事で占いに関わっていると、どうしても「コロナはいつ収束しますか」と聞かれる機会がちらほらある。冗談めかして聞いてくる人もいるが、大抵は真剣なトーンで聞かれるので、こちらも困ってしまう。占いといってもそれはしょせん人の手でするものであり、神のみのぞ知るとしか言いようがない。そして“神”とは元来、沈黙する者であり、隠れたる神なのだ。  20世紀を代表する宗教学者のルドルフ・オットーは、こうした神の幽暗で不可解なあり方に深く分け入り、神学が提示する神の合理的側面(「信じる者は救われる」等)に対して、非合理的側面を強調し、それは人間の神に対する戦慄的畏怖(ヌミノーゼ)において立ち現れるものと分析していった。  例えば、処刑前夜のイエスが最後の晩餐後に祈りを捧げ、またユダに裏切られ捕えられた場所として知られるゲッセマネの夜のイエスの態度について、オットーは「この秘義と戦慄とのヌミノーゼの光に照らしかつそれを背景として、私たちは最後にまた、ゲッセマネの夜のイエスの苦闘を見、そしてそこでは何が問題であったかを理解し追感せねばならない」と前置きした上で、次のように問いかけてみせる。  「この魂の根底まで揺り動かす震駭と逡巡、この死ぬばかりの懊悩、この血の滴のように地上に流れる汗、これらは果して何の故であるか。普通の死の怖れだろうか。すでに一週間以来死を目前に見ていた者、明白な自覚をもって死の晩餐を弟子達と共にした者に、そんなことがあり得るだろうか。否、ここには死の怖れ以上のものがある。ここには、戦慄すべき秘義の前に、畏怖に満ちた謎の前に感じた被造者の畏がある。モーゼとその召使いとを夜「襲撃した」という伝説のヤハウェ、夜明けに至るまで神と格闘したという古伝説のヤコブが、それを解明する類例ならびに預言として、思い出されるではないか。」  ここには、人間が人間に対して感じる不可解と同じレベルの死の恐怖を超えた、それ以上の「謎の感覚」があった。つまり、神の不可解がこの上なく拡大されていたのであり、そうであったからこそ、十字架にかけられたイエスの「エリ、エリ、レマ、サバクタニ(わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか)」という叫びにも似た問いかけはただ虚しく響くのではなく、相応の答えを得たのではないだろうか。  そして今期のふたご座もまた、何かを問うという行為をこうした「謎の感覚」とどこまで連動させることできるかどうかを少なからず問われていくはずだ。 参考:ルドルフ・オットー、山谷省吾訳『聖なるもの』(岩波文庫) 《蟹座(かに座)》(6/22〜7/22)今期のかに座のキーワードは、「戦わない知性」。 病気にかかれば病気と戦いたがったり、コロナが流行ればコロナを悪者にして戦いたがる人は一定数いるものですが、なにかと「戦う」よりも「やりすごし」「生き延びる」ことのほうが抵抗的である場合もあるのではないでしょうか。 精神科医の中井久夫は「ストレスをこなすこと」というエッセイにおいて、やはり人類が共通して抱える問題としてのストレスに対し、同様の戦略を提案しています。 「「ストレス解消法」は、何にせよ、一時しのぎと考えて、「ストレス感」がなくなるまで徹底的に追求しないことです。追求すると、むしろ、むなしい感じが生まれ、これは全然消えません。」 「人事の人はよく「三日、三十日、三カ月、三年」といいます。就職してから退職を申し出るまでの期間です。こういう時期は、生理的にやめたくなるらしいので、休暇を取るとか少し仕事の気を抜いてでもいいからやり過ごして、それから考えてみるのがいいでしょう。」  「仕事にせよ家事にせよハイキングにせよデートにせよ、四十分単位、二時間単位で計画するのがかしこいと思います。四時間もぶっつづけでやったら、「おもしらうてやがて悲しき鵜飼かな」(芭蕉)ということになります。」 こうしたいっけん地味な提案の数々が、いったいどれほどの抵抗力を人に与え、生き延びることを言祝いできたかは、実際に試してみればすぐに分かることでしょう。危機においては、威勢がいいだけではダメなのです。頭をカッカさせて声高に何かを叫ぶだけでは、結局なに一つ事態は好転しません。 今期のかに座もまた、何か誰かと「戦う」ことをやめることで、かえって抵抗力を高めていくという戦略について、自分の身に引き寄せて考えてみるといいでしょう。 参考:中井久夫『精神科医がものを書くとき』(ちくま学芸文庫) 《獅子座(しし座)》(7/23〜8/22)今期のしし座のキーワードは、「世に棲む患者」。 役に立つか立たないかで言えば、成功者の自伝ほど役に立たないものはありませんが(役に立たないから悪い訳ではないが)、実際に歴史上の天才たちが、いかにお手本にしたいとは思わないような日常を送っていたかを簡潔にまとめたのが『天災たちの日課』という本です。副題は「クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々」。  例えば、自分のことをカナダで「もっとも経験を積んだ世捨て人」と呼んでいた天才ピアニスト、グレン・グールドは、インタビューの中で自身のスケジュールについて次のように語っていたのだそうです。  「僕はきわめて夜型の生活を送っている。その理由はおもに、日光があまり好きではないからだ。じっさい、明るい色はどんな色でも気分を落ち込ませる。僕の気分はだいたい、どんな日も、空の晴れぐあいと反比例するんだ。「暗雲の向こうには必ず銀色の光がある」ということわざがあるが、ぼくの個人的なモットーは昔からずっとその反対で「銀色の光の向こうには必ず暗雲がある」だ。だから、用事はできるだけ遅い時間に設定して、夕暮れにコウモリやアライグマといっしょに活動を始めるようにしている。」  他にも彼のおかしなジンクスの数々を読んでいると、人間としてどうよ、と言いたくなる気持ちも出てくる一方で、精神科医・中井久夫の「世に棲む患者」という概念を思い出さずにはいられません。  これは、患者を制限の多く抑圧的な「世の中」の“普通”に適応させるのではなく、むしろ「世の中」それ自体をもっと多層的なものとして捉え、その中での特異性を発明しつつ生き延びる人々を肯定するために使われたもので、まさにグールドのような人のための言葉と言っても過言ではないでしょう。  その意味で、今期のしし座もまた、グールドのように生き延びるために“異常さ”をつぎつぎと発明するくらいの気概が欲しいところです。 参考:メイソン・カリー、金原瑞人・石田文子訳『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(フィルムアート社) 《乙女座(おとめ座)》(8/23〜9/22)今期のおとめ座のキーワードは、「ネガティブ・ケイパビリティ」。 毎日膨大な数の書籍が出版され、日々すさまじい量の情報がスマホやPCから目に飛び込んでくる現代社会では、できるだけ早く情報の流れを「理解」し「分かった」状態に至れるか否かが鍵になってくるかのように思われますが、果たしてそれは正しいのでしょうか。  例えば、今ほど性の規範の見直しが力強く叫ばれることのなかった時代、男性でありながら女性的な精神を宿していた文豪のひとりに、26歳の若さで病没したロマン派詩人ジョン・キーツ(1795~1821)がいます。  彼はみずからの詩作行為と、シェイクスピアへの心酔から、詩人が身につけるべき能力として、価値判断を保留して宙づり状態にし続けることを表す「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉の名付け親としても知られていますが、本人の言葉を借りればそれは次のようなもののようです。  「詩人はあらゆる存在の中で、最も非詩的である。というのも詩人はアイデンティティを持たないからだ。詩人は常にアイデンティティを求めながらも至らず、代わりに何か他の物体を満たす。神の衝動の産物である太陽と月、海、男と女などは詩的であり、変えられない属性を持っている。ところが、詩人は何も持たない。アイデンティティがない。確かに、神のあらゆる創造物の中で最も詩的でない。自己というものがないのだ。」  つまり、アイデンティティを持たない詩人は、それゆえにアイデンティティを必死に模索する。それは短気に事実や理由を手に入れようとはせず、不確かさや、神秘的なこと、疑惑ある状態の中に留まり続ける能力を必要としますが、キーツはそれをネガティブ・ケイパビリティ(負の能力)と呼んだのです。  そこでは訳の分からないことや、取り付く島もない事態を前にした時のすっきりしない、不快な気分にじっと耐えることになる訳ですが、そうした力が必要な事態や状況というのは、すぐになにかを「分かった」状態に持っていく力(ポジティブ・ケイパビリティ)で何とかなる分かりやすいものよりも、時代が進むほどにずっと多くなってきているように思われます。  今期のおとめ座もまた、そんな力を発露させ、磨いていくことの大切さに改めて思い巡らせてみてはいかがでしょうか。  参考:帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』(朝日選書) 《天秤座(てんびん座)》(9/23〜10/23)今期のてんびん座のキーワードは、「帰るところ」。 2020年12月22日をもって地の時代から風の時代に本格的に移行した。昨今、そんな木星と土星の邂逅周期に基づいた約200年ごとの「ミューテーション(移り変わり)」が占星術界隈では決まり文句のように語られていますが、実際にはただ待っていれば時代の方が勝手に変わってくれる訳ではもちろんありません。  ミューテーションはある種のサイクルであり、あくまで自分なりの人生文脈に「風」のシンボリズムを生かしていかなければ、上辺だけの言葉をなぞって、ただ傍観者として通りすぎていく惑星を見送るだけで終わってしまうでしょう。  例えば、前回の風の時代である鎌倉時代は日本独自の浄土仏教が花開いていった時期でもありました。「末法の時代には、もはや悟りの道を完遂することができない」「私のような愚者は他力の道しかない」といった姿勢を強烈にもった弱者救済型の宗教である浄土仏教は、「帰るところ」を提示する仏道でもありました。  宗教学者の釈徹宗は、『法然親鸞一遍』の中である韓国の宗教学者の弁として、「日本人の宗教性を最もよく表しているのは『夕焼け小焼け』の歌だ」という言葉を紹介しています。  「夕焼小焼で日が暮れて/山のお寺の鐘がなる/お手々つないで皆かえろ/烏と一緒に帰りましょう  子供が帰った後からは/円い大きなお月さま/小鳥が夢を見る頃は/空にはきらきら金の星」 (中村雨紅作詞)  釈はここで語られる「夕焼」「お寺の鐘」「お手々つないで」などの言葉に着目し、これらは「共生感覚」「生命感」「無常観」「深みのある悲哀感」など「日本の宗教的情緒を見事に象徴しています」と言及していますが、大正時代に書かれたこの歌詞の世界は現代ではもはや失われてしまいました。  もし現代においてこうした「帰るところ」や「また会える世界」を指し示す言葉があるとすれば、それはどんな表現になるのでしょうか。  今期のてんびん座は、それくらい大きな視点から自分のこころの支えとは何かということについて、考えを巡らせてみるといいかも知れません。 参考:釈徹宗『法然親鸞一遍』(新潮選書) 《蠍座(さそり座)》(10/24〜11/22)今期のさそり座のキーワードは、「助け合いとしての贈与」。 他人との出会いこそが、人間を動物ではなく人間らしく作り変えていくのだとしたら、「共にある」ことは人間存在の本質にかかわる重要な営みですが、資本主義の浸透しきった世界で生きている私たちは、ともすると見返りや対価など行為に際して経済合理性を前提に考えてしまう癖がついてしまっているように思います。  しかし今西仁司の『交易する人間』によれば、そうした資本主義的交換ないし市場的交換というのは、贈与体制を解体することで初めて歴史的に登場してきたのであり、贈与体制がほぼ完全に歴史的敗北をみるのは、たかだか十九世紀の中葉でしかないのだそうです。  それこそが「近代」への歴史的転換であり、「私的所有」体制への一元化だった訳ですが、それはなにより、生産者と生産手段(特に土地と自然)のささやかな分離から生じたのだ、と。  今西は私的所有体制または資本主義の出現は歴史的に理由があったし、それを逆転することはできないと断った上で、「資本主義が浸透する(寄生する)市場経済は、人間(個人と集団のすべて)の現実的な生活の基盤を根底から破壊する傾向がある」のだと警鐘を鳴らします。  では、そうした破壊的作用を克服するにはどうすればいいのか。今西はマルセル・モースの言葉を引用しながら、「受け取るのと同じ程度に与えるなら、すべてがうまくいくであろう」という贈与倫理の復活に期待しつつも、それがどのように可能となるか、という問いに関しては依然として誰も答えをうまく用意できないままであるとも述べています。  今期のさそり座もまた、誰か何か(自然や土地)と「共にある」ことの豊かさをどうしたら取り戻し、分離や断絶を結びなおしていくことができるかが、改めて問われていきそうです。 参考:今西仁司『交易する人間(ホモ・コムニカンス)贈与と交換の人間学』(講談社学術文庫) 《射手座(いて座)》(11/23〜12/21)今期のいて座のキーワードは、「カイロス的時間感覚」。 昨年は大企業や派遣会社に不当な理由で解雇を通告されたという話をニュースだけでなく身近なところからも少なからず聞いた年でもありましたが、これは単にコロナの影響というより、かつてカール・マルクスやジョージ・オーウェルによって予言された管理社会が到来しつつあることを、改めてコロナが炙りだしたに過ぎないのだと言えるでしょう。  こうした企業側の生産性を時間に換算するような客観的で合理主義的な時間感覚について、哲学者のジョルジョ・アガンベンは「クロノス」という古代ギリシャの時間の神にひもづく言葉で表す一方、身体によって経験される質的な変容を伴う主観的な時間間隔を「カイロス」という言葉で表現しました。  アガンベンによれば、近代科学が切り開いた認識、あるいは計算可能な時間感覚は「経験を可能なかぎり人間の外に、つまりは道具と数のなかに移し換えていく」ような営みと結びつきやすく、資本主義システムはそれを巧妙に利用しながら私たちの生活をいつのまにか変えてしまった訳です。  しかし、そもそも「経験」というものは確実性や数値化とは相容れないものであり、それゆえにアガンベンは「ひとたび計算可能で確実なものとなってしまったなら、そのときにはその経験はただちに権威を失ってしまう」のだと言います。  このことは、カイロスという神がギリシャ語の「機会(チャンス)」に由来し、宿命あるいは神意によって配剤され、人間に決断を伴う応答を要求するような決定的瞬間を意味することを考えれば、自然と合点が行くのではないでしょうか。  そうした人間のカイロス的想像世界は、現代の資本主義社会が前提とする定量的時間や物質世界の下位に置かれている訳ですが、今期のいて座が突きつけられているテーマもまた、どうしたらそのヒエラルキー的関係を転倒していくことができるかということと深く関連しているように思います。 参考:ジョルジュ・アガンベン、訳『幼児期と歴史 経験の破壊と歴史の起源』(岩波書店) 《山羊座(やぎ座)》(12/22〜1/19)今期のやぎ座のキーワードは、「おのずからとみずからのあわい」。 気候変動にしろ、感染症にしろ、自然の猛威はつねに想定外の暴力をもって私たちを襲ってきましたが、文明社会が無意識のうちに前提としてしまう「安全神話」というものも、そもそもはかりしれない自然の働きを「はかりうる」ものと考え違いをしてしまうところから生まれてくるのではないでしょうか。  倫理学者の竹内整一はこれを「おのずから」と「みずから」の「あわい」の問題として設定しています。すなわち、「「はかる」とは、すぐれて「みずから」の営みを表す言葉であるが、その営みが「おのずから」との、ほどよい「あわい」を失って暴走し出したところに、近現代の科学・技術の問題があるのではないか」と。  ここで言う「おのずから」とは、震災をはじめ、四季折々の移り行きもそうですが、自然に、ひとりでに、ということで、私たちはそれを時に偶然として捉え、時に必然として捉えたりする訳ですが、いずれにせよ、老いや死などと同じく、生きている以上、不可避な働きとしてあります。  無論、そこに自分自身の力を働かせる「みずから」が加わることで、立ち向かうことで避けられたり、可能になったりすることもあるにはありますが、世の中や人生のさまざまな出来事というものが両方からのせめぎあいの「あわい(間/淡い)」の上に成り立つ以上、根本的にはそこにはどうにもできない領域を認めざるを得ない。  そうした“余白”のある世界観や人生観がふと口をついて出たときに、私たちは「仕方ない」という言葉を使ってきたはずです。  今期のやぎ座もまた、ただいたずらに自身の無力さを嘆いてみせる訳でもなく、かといって努力や意志ですべてをはかろうとする訳でもないところで、そっと「仕方ない」とつぶやけるだけの余白を感じ取っていくことが、ひとつのテーマとなっていくでしょう。 参考:竹内整一『やまと言葉で哲学する 「おのずから」と「みずから」のあわいで』(春秋社) 《水瓶座(みずがめ座)》(1/20〜2/18)今期のみずがめ座のキーワードは、「brachliegen」。 2020年は主に新型コロナウイルス感染症への対策をめぐって、政府やその長として総理と言うより、日本学術会議(あらゆる分野の科学者の意見をまとめ国内外に発信する機関)の存在感を改めて感じさせられた年でもありました。  しかし一方で、科学が探究する決定論的な真理や政治的理念といった解や意味をいくら単線的に追求したところで、それはコロナ禍で分断を深めた社会やそこに暮らす人々の痛みや、そこはかとない不安が和らいだり解消されたりすることとはまったく無縁なのだということも、改めて痛感させられたのではないでしょうか。  哲学者のジョルジョ・アガンベンは、科学や政治もまた人間が作り出すものである以上「閉じられた世界」であり、例えば動物などは決してそれを知り得ないにも関わらず、人間以上にいきいきと豊かに生をまっとうしているように見えることについて、「動物の放心」という言葉で表しました。  さらに興味深いことに、アガンベンはそうした動物の「真理については何ひとつ知らないし、何ひとつ予期してもいない」状態について、人間の「深い倦怠」と似ているという指摘もしています。  アガンベンはこの特殊な状態について、「不活性のまま滞留する」と翻訳される「brachliegen」というドイツ語の動詞にも置き換えており、これは翌年に種を撒くことができるように耕作しないままにしておく農地を意味するBrache(休耕地)という言葉に由来し、活動しないまま、あらゆる判断を宙づりにしたままに保持されてあるということであるとも説明しています。  同様に、今期のみずがめ座もまた、そんな風に具体的な可能性を活性化しないようにすることによってはじめて「本質的な震撼」を顕現させ、そこにいきいきと豊かに生をまっとうしていくきっかけを見出していくことがテーマとなっていきそうです。  例えば、波乱に満ちた人間世界とは異なる次元にいる鳥たちが、そのさえずりの中で突き抜けた歓喜とともにあるように。 参考:ジョルジョ・アガンベン、岡田温司・多賀健太郎訳『開かれ―人間と動物』(平凡社ライブラリー) 《魚座(うお座)》(2/19〜3/20)今期のうお座のキーワードは、「無言の前衛」。 2020年はコロナ対策について各国の首脳がみせた力強く頼もしいリーダーシップを羨ましがったり、日本政府とのあまりの違いに落胆を隠さない人々の反応をSNSなどで何度も目にしましたが、個人的にはそうした光景に直面するたび、かつて訪れたヨーロッパの国で感じた、街のすべての光景が人々の意志に強く繋がれて出来ているような印象を思い出していました。  そこには日本では感じられた、何か危うい、あいまいなものを、解釈の余地を温存したまま楽しんだり、見つめたりする空気のようなものがなかったのです。  いま新しい年を迎えていくにあたって、改めて各国ごとのニューノーマルということを考えていく上で、否が応でも私たちは「日本らしさ」の再発見という課題を突きつけられていくのではないか。そんな風にも思っている訳ですが、ここで思い出されてくるのが、赤瀬川原平の『千利休 無言の前衛』です。  「新しい価値観の生まれてくるような世界にあっては、言葉というものの乱暴さばかりが目につくのである。どのように丁寧な言葉を心がけても、言葉の存在自体が乱暴になっていく。何事かを言葉に託すごとに、その言葉に裏切られる。そして沈黙が生れる。」  質素さを尊ぶ禅の精神を取れいれた「わび茶」によって茶の湯の革命児となり、その高い美意識ゆえに秀吉の怒りを買い、自害を命じられて生涯を終えた千利休(せんのりきゅう)について、赤瀬川はさらに次のように続けるのです。  「だから利休は言葉を使わずに、何事かを黙って示す、ということになる。示すというより、黙って置くのだろう。その置かれたものに人が何事か気付いてくれればいいし、気付いてくれなければ仕方がない。そのまま黙っている。というふうであったろうと想像している。何事かを説明し、説得する、というようなことはいちばん遠い人だと思うのである。いっぽう秀吉というのは、何事かを示しながらどんどんしゃべる、そんな人ではなかったのか。」  ある意味で、今期のうお座もまた、いかにこうした「黙っておかれた何事か」そのものになっていけるかというところにあるのではないでしょうか。そしてそれは、日本らしさという空気感とも少なからず自然と一致してくるはずです。 参考:赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』(岩波新書) <プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。--------占いの関連記事もチェック--------ルネ・ヴァン・ダール研究所のMORE 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    12月27日
  • 【松本まりかの夜ルーティンQ&A】お風呂タイム、愛用美容ギア…憧れられる30代の夜をのぞき見♡
    【松本まりかの夜ルーティンQ&A】お風呂タイム、愛用美容ギア…憧れられる30代の夜をのぞき見♡
    数々のドラマにひっぱりだこの、今最も輝く女優、松本まりかさんの美肌の秘密に急接近! 美肌効果を高める入浴方法や生活習慣など、日々心がけている“夜ルーティン”とは? NIGHT ROUTINE ☑まず足を洗って、すぐに部屋着に着替えます ☑寝るのは必ず湯船に入るか、シャワーを浴びてから ☑入浴後は、化粧水、オイル、美容バームでケア ☑足のマッサージも欠かさずに。眠くなってから、ベッドに入ります 松本まりかの夜ルーティンQ&A Q 夜の美容でいちばん大切にしてることは? 質のよい眠りをとること 「翌朝が早いと逆に眠れなくなる厄介なタイプ。間接照明で徐々に部屋を暗くし最後はキャンドルの明かりのみに。ベッドには本当に眠くなってから入るようにして、眠れるという成功体験を体にしみ込ませます」 「炎のゆらめきもリラックス効果大」。香りのテーマは“禅を秘める”。就寝前に最適。トバリインパーフェクト リバー フレグランスキャンドル 250g ¥7200/TOBALI Q お風呂の中のルーティンとは? 熱めのお湯とシャワーの水の交代浴 「汗をかく程度の熱めのお湯とシャワーの水との交代浴で、血行を促進。水を飲みながら入浴してたっぷり汗をかくと、心もすっきりするんです。去年までは汗をかくために、近所の銭湯に6時間くらいいたこともあります(笑)」 バスソルト リフレッシュ〈アボカド&ローズマリー〉 180g ¥1800/ヤカベ 高いドライヤーを初めて買いました! 「自粛期間中に購入したドライヤー。初めてちゃんとしたのを買ってみたんですけど、よすぎてびっくり。サラサラするしなやかヘアになれて毎日うれしい」。ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0E(オープン価格)/パナソニック Q ウィークポイントは? むくみやすいこと! 「とにかくむくみやすいのでその日のむくみはその日のうちに必ずリセット。足の疲れには『レッグリフレ』がお役立ち。つけたままセリフを覚えたり日課の日記を書いたり。ドラマにハマったのをきっかけに韓国語を勉強したりも」 マッサージタイムは自分を高める時間に 「足の疲れに悩むすべての方にすすめたいくらい好き!」。 コードレス レッグリフレ EW-RA39-P(オープン価格)/パナソニック Q 食べるもののルールは? 0か100か! 太りやすいので普段は我慢。食べるときは思い切りよく 「最近は自炊があまりできていないので、外で、お肉、お魚、炭水化物を摂取。自宅ごはんは塩分なしが目標で、ケールやハーブなどたっぷりのグリーンにフルーツ、ビネガーやオイルなどを加えたサラダを。一日1食の日は脳が満足するまでとことん食べちゃう!」 自粛期間中に作ったサラダです! まつもとまりか ’84年9月12日生まれ。東京都出身。数々のドラマにひっぱりだこの、今最も輝く女優。役によって豹変するその姿は圧巻。現在はドラマ「先生を消す方程式。」(テレビ朝日系)に出演中。Instagram→@marika_matsumoto サロペット¥10000/アダストリア(イーアールエム) 撮影/三瓶康友(人)、久々江満(物)  ヘア &メイク/AYA 〈LA DONNA〉 スタイリスト/門馬ちひろ  取材・文/通山奈津子  構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 撮影協力/プロップス ナウ ※BAILA2020年12月号掲載  【BAILA 12月号はこちらから!】
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    12月6日
  • 仙台に行ってきました。
    仙台に行ってきました。
    先日、仙台に行ってきました。今回が2回目、前回は7、8年前くらいに友達と行きました。東京駅から東北新幹線で2時間少し。着いてまずはお昼ごはんを食べることに。北四番丁駅から5分ほど歩いたところにあるイタリアンのお店にしました。【PIZZERIA PADRINO DEL SHOZAN】(ピッツェリアパドリーノデルショーザン)お天気もよかったので仙台駅から歩きました。(4駅ほど離れていますが)歩くのは苦ではないし、お天気よければ普段いくらでも歩きます。頼んだのは平日限定のランチセット。サラダもついています。(写真撮り忘れました)定番のマルゲリータ。ひとりで食べる量とは思えないくらいのサイズ感。あらかじめ切られているので食べやすい。食後のデザート。カップがかわいい♡お腹いっぱい食べたあとはまた仙台駅まで歩いて戻りました。ケヤキ並木で有名な定禅寺通り。日差しが気持ちいい~^^ハピナ名掛丁をはじめ、サンモール一番町、クリスロードなど歩いているだけでも楽しい♪前回行ったときは光のページェントを見たくて時期を合わせたのですが今回はぷらっと来ました。宿泊したホテルの近くに展望台があったので行ってみました。こんなところあったんだ。AER展望テラス展望テラスは31階にあり、高さは140メートル超え。テラスは東西2か所にあるため、仙台市内をぐるっと見渡せます。年齢を重ねるごとに高いところが苦手になりつつあるため、31階までのぼるエレベーターは正直こわいですが・・・31階から眺める景色は抜群にきれいです。夕焼けがきれいに見えました。駅周辺は高層ビルなどにぎやかですが山を超えてその先はどんな景色が広がるのか、、いろいろ思いだしました。そしてこの展望台はなんと無料!仙台に来たときはぜひまたのぼりたい。お天気よくてよかった。もうひとつ眺めがよいのが仙台城跡。また次の記事で書きます。Instagram♡マイペースに更新中♡モアハピ部 No.366 Yumiのブログ
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    11月28日
  • 【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 魚座(うお座)今期のうお座のキーワードは、「流動」。 宗教学者の中沢新一が長年研究してきた明治の生んだ稀代の博物学者・南方熊楠(みなかたくまぐす)についての講演をまとめた『熊楠の星の時間』を読んでいると、熊楠という破格のスケールの人物の持ち得た思想や活動を追いかけていくことで、そこに「東洋人の思想の原型」を見出そうという氏の野心的試みが平易な文体から浮かび上がってきます。  例えば、「南方マンダラ」と命名した熊楠流の学問の方法論について、著者は次のように記しています。  「事物には「潜在性の状態」と「現実化した状態」との二つの様態があって、現実化している事実もじつは潜在性の状態にある事実を介して、お互いにつながりあっています。そのため現実化した事実だけを集めて因果関係を示してみせたとしても、それは不完全な世界理解しかもたらさない、というのが熊楠の考えでした。」  これは何も粘菌や華厳経など、熊楠が学問をしていく上で関わったものに関係しているだけでなく、今日のエコロジー思想を先取りしていた神社合祀反対運動や霊魂についての考え、彼がその身をもって生きたセクソロジー、男色、ふたなり(半陰陽)なども含めての言及でしょう。  「事物や記号はいったん潜在空間にダイビングしていく見えない回路を介して、お互い関連しあっています。そして潜在空間ではあらゆるものが自由な結合をおこなう可能性を持って流動しています。」  そう、この「流動」をダイナミックに展開されていく姿こそが、熊楠が顕微鏡の粘菌を通して見出していったいきいきとしたビジョンであり、新自由主義的な思考に慣れきってしまった現代人が見失いつつあるこの世界の実相なのではないでしょうか。  今期のうお座もまた、これまでの自分の仕事や活動を支えてきた世界観を別の方向へとシフトさせていく上で、改めて自分なりの"オルタナティブ”な思想を模索していくといいでしょう。  参考:中沢新一『熊楠の星の時間』(講談社現代メチエ) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【水瓶座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【水瓶座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 水瓶座(みずがめ座)今期のみずがめ座のキーワードは、「祖先のこころが宿る場所」。 赤ちゃんが生まれた時、親や親戚、友人一同が見舞いに来て、まずいう言葉は昔も今も変わっていない。 「この子はお父さん似だ、鼻がそっくり」とか「目はおばあちゃん似だね」といった言葉である。  これは言う方も聞く方もあまりに日常的なことなので、少しも特別なことだと思わない訳ですが、実はそうではないのだと、長年にわたり民話の採録・再話に取り組んできた松谷みよ子は言います。  「こうした言葉ほど、ひとりの赤ちゃんの生命が連綿と祖先から受け継がれたものであることを語っている言葉はない。そして母の腕に抱かれ、ここはじいちゃんにんどころとあやされて育った子は、自分でも知らないうちに、生命の重みを知るのではなかろうか。」  戦後児童文学の開拓者でもあった彼女は、著書『民話の世界』(1974)の中で、子守歌や民話が語り継がれていくことの大切さについて、次のようにも言及しています。  「じいちゃんがあり、ばあちゃんがあり、とうちゃんがあり、かあちゃんがあり、姉ちゃんもいて、そして自分が存在するということ、木の股から生まれたのではないということ、良くも悪くも受け継がれた血をからだの中に持っているということを知るのではないだろうか。」  今ではすっかり歌って遊ぶ子供も少なくなってしまった「わらべ唄」が大切なのは、そこに「受け継がれていく生命の重みとして受けとめてきた、私たちの祖先のこころ」があるからに他ならないのだ、と。  一方で、ことばが“乱れ”ているという言論が飛び交い、米大統領選でトランプが選出された2016年には英国・オックスフォード英語辞典が「Word Of The Year(その年を象徴する言葉)」に「ポスト・トゥルース」を選んだことも記憶に新しい現代世界において、こうした「語り継がれてきた言葉の重み」やそこから言葉を発していくことはますます難しくなっているように思います。  そんな中、今期のみずがめ座にとって、自身の日常に埋没し、その価値や重みがすっかり見過ごされてしまうようになった「祖先のこころが宿る場所」としての言葉や語りを、改めて再発見していくことが一つのテーマとなっていくでしょう。  参考:松谷みよ子『民話の世界』(講談社学術文庫) 文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【山羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【山羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 山羊座(やぎ座)今期のやぎ座のキーワードは、「いのちに触れる」。 「いのちにふれるというのは、乱れている相手を自分の内部に取り込むことだ」  そう語るのは、伝説的な生け花作家・中川幸夫。  彼がその名を轟かせた作品に『花坊主』(1973)があります。真っ赤なカーネーション900本の花をむしり、それをまるでうつ伏せになった女体の下半身のような形をした大きなガラス壺に一週間詰めておくと、花は窒息するのだそうです。  そして腐乱したその赤い花肉を詰め込んだ壺を、真っ白なぶ厚い和紙の上にどんと逆さに置く。鮮血のような花の液が、じわりじわりと滲み出してゆく。そんな狂おしい光景。  哲学者の鷲田清一が「ホスピタブル」なケアの現場をフィールドワークして綴った『<弱さ>の力』には、さらに次のような中川とのやり取りが記されています。  「お花を恨んだことってないですか?」 「ふふふ。恨むというよりは……言うことを聞いてくれませんしね」 「女のひとくらい、やっぱりむずかしいんでしょうか」 「そりゃ、もう、なんですなあ、なんとも言えないけれど」  中川を扱った章の表紙には、「血に染まる」「花と刺し違える八十二歳」とありますが、「癒す/癒される」という関係性も、彼にとっては「食う/食い破られる」といったものに近く、少なくともどちらかが一方的に関わって無傷でいられるようなものではないのでしょう。  その意味で今期のやぎ座もまた、もはや黙って素通りすることは許されない、徹底的に関わらざるを得ない何か誰かについて、改めて覚悟を深めていくことがテーマとなっていきそうです。  参考:鷲田清一『<弱さ>の力』(講談社学術文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【射手座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【射手座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 射手座(いて座)今期のいて座のキーワードは、「複相的な地層の堪能」。 どこか遠く離れた異国の地に、見た目も性格も何もかもが違うのに、もう一人の自分と言えるような人物が今も息をして、彼彼女なりの生活を営んでいるのではないか―。  そんな思いに駆られた時は、直接行って確かめる代わりに、ロレンス・ダレルの『アレクサンドリア四重奏』のような作品を読むといいかも知れません。  物語は4つの作品に分かれており、『ジュスティーヌ』『バルタザール』『マウントオリーヴ』『クレア』という登場人物の名を冠し、ほとんど出来事の説明がないままに複相的に連続する連続作として展開していきます。  舞台となるのは、カイロに次ぐエジプト第二の都市で、かのアレクサンドロス大王が作ったとされるアレクサンドリア。  まず最初に案内してくれるのは、虚栄心の強い女神のようなジュスティーヌ。浅黒い肌に白いドレスが映えるアレクサンドリア社交界の申し子。また、そんな人妻ジュスティーヌとは真逆の存在とさえ言える、おだやかで孤独な芸術家のクレア。それから、「とても美しい低温のしわがれ声」と黄色いヤギのような目とひどく不格好な手の持ち主バルタザール。そして、学校の教師を務めながら、彼女たちと次々に恋に落ちる語り手のダーリー。  あるいは、彼らからすこし時代を遡って、エジプトへと派遣された将来を嘱望される若き外交官マウントオリーヴという人物も見過ごせない。彼らのうち一人が欠けても、四重奏としての物語は成立しないのです。  著者ダレルの考えでは、人の性格は生まれた土地によって形づくられますが、それ以上に人がその場所に性格を与えるのだとも言います。その意味で、この作品を読むことは、彼ら登場人物と町とが相互に折り重なってこそ作りあげられるアレクサンドリアの複雑な層を堪能するに等しく、そうでなければ、例えば誰が自分に近しい存在かなどは分かりっこないのです。  今期のいて座もまた、相互に複雑な影響を与えあう、人と町、町と町、そして人と人との複雑な連関についてよくよく思いを馳せていくことになっていくことでしょう。  参考:ロレンス・ダレル、高松雄一訳『アレキサンドリア四重奏』(河出書房新社) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【蠍座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【蠍座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 蠍座(さそり座)今期のさそり座のキーワードは、「波でなく、永久運動」。 現代においても、来世とか輪廻転生といった死生観をなんとなく信じている人は意外と多い。というより、統計数理研究所が5年ごとに実施している「日本人の国民性調査」などを見ると、1958年には「あの世」を信じる人が全世代平均で20%だったのに対し、2008年の調査結果では38%と2倍近くに増えています。  特に20歳代に関しては13%から49%と4倍近くに増えており、他の調査などを見ても、こうした傾向は多くの死者が出た2011年の東日本大震災以降ますます強まっているように見受けられます。  ところで、こうした死後の生について一生懸命考えていた人のひとりに、ドストエフスキーと並ぶ19世紀ロシアの大作家トルストイがいます。永年にわたる苦悩と煩悶の末に達した考察について記した『人生論』では、例えば次のように語っています。  「人間は、自分の生が一つの波ではなく、永久運動であることを、永久運動が一つの波の高まりとしてこの生となって発現したにすぎぬことを、理解したときにはじめて、自分の不死を信じるのである」  これは一昔前に有名になった、個々の生命あるいは種はそれぞれが独立していながら相互に依存/共生しながらひとつの広大で複雑な潮流として進化してきたというライアル・ワトソンの「生命潮流」にも似た考え方ですが、少なくともトルストイは「死とは迷信であり、人々の生命はこの世では終わらない」という強い信念を持っていたことは確かなようです。  ふつう人の死後に残るのはその人に対する思い出であると考えられていますが、トルストイいわく、愛をもって生命的に生きた人間についての思い出は、単なる観念ではなく、死後もその相手がわれわれに対して生きていた時と同じように作用してくる。いや、世界に対して作られた新しい関係によって、その働きはより一層強くなりさえするのだ、と。  今期のさそり座もまた、ふだん自身がどれだけ生命的に生きているか、つまりここで「永久運動」と呼ばれたものにどれだけ積極的に参加できているかが、改めて浮き彫りにされていくでしょう。  参考:トルストイ、原卓也訳『人生論』(新潮文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【天秤座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【天秤座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 天秤座(てんびん座)今期のてんびん座のキーワードは、「迷宮感覚」。 ルーマニア出身で20世紀を代表する宗教学者であり作家でもあったエリアーデが、戦後パリで活躍してからシカゴに移住するまでの1945〜58年の日記『エリアーデ日記(上) 旅と思索と人』は扱う内容も登場人物もじつに多岐にわたるのですが、中でも何度か現れる覚醒夢をめぐる記述や、自身の癌への疑惑によって一気に増してくる死の予感などが実に生々しく鬼気迫るものがあります。例えば、  「またもやあの奇妙な夢。荒涼とした悲しみの感情しか想い出せない。悲しみは全面的で透明だったから、眠りの深みのうちにあっても私の全存在が涙のうちに汲み尽くされるように思えた」  こうした美しい一節に出会ったかと思えば、次のような極めて冷静な考察も顔を覗かせます。  「<未開>人も、文明人と同様、デーモン的ディオニュソス的力や、異常な感動を誘う見世物的神像の方を好んでいる。人間はこれらの聖なる力がいずれも自分を助けることができないと確信した時にしか<神>を思い出さない。要するに古代的世界でも人は絶望を通してしか神に達しないのである。」  こうした傾向は今日ますます広く一般の人々において強まっているのではないでしょうか。著者は自身の魂の叫びとしてこう語ってもいます。  「私は繰り返される失敗、苦難、憂鬱、絶望が、ことばの具体的で直接的な意味での<地獄下り>を表していることを明晰な意志の努力によって理解し、それらを乗り越えうる者でありたい、と念じている。」  しかし果たしてそんなことが可能なのでしょうか。著者は先の記述に続けて、「人は自分が実際に地獄の迷宮中で迷っているのだと悟ればすぐ、ずっと以前に失ったと思い込んでいた精神の力が、新たに十倍になるのを感じるのだ」とも書いていますが、こればかりは実際に同じ境遇に立ってみなければ分からないでしょう。  その意味で、今期のてんびん座であれば、エリアーデのいう新鮮な復活ないし再誕を体験していくことができるかも知れません。いつも以上に、見た夢の内容に注意深く意識を向けてみてください。  参考:M・エリアーデ、石井忠厚訳『エリアーデ日記(上) 旅と思索と人』(未来社) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【乙女座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【乙女座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 乙女座(おとめ座)今期のおとめ座のキーワードは、「Bライフ」。 都心に一戸建てを買う。その代わり、三十年ローンを組んで数千万の借金をして、家と会社に自身を縛りつける。そういう生き方がもう当たり前には成り立たなくなってきた昨今、郊外や田舎への移住だけでなく、「家は借金をしてでもいつかは買うもの」という常識自体が揺らぎ始めているように思います。  高村友也の『自作の小屋で暮らそう』は、路上生活を経て合法的な小屋暮らしを志向した著者が、実際に10万円で山梨の雑木林に掘っ立て小屋を建て、ベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤をまとめた本であり、断捨離やスローライフなどに興味を抱いている多くの人にとってバイブルのような一冊と言えるのではないでしょうか。  本書には、実際の小屋を建てる上での工夫や工程だけでなく、家計簿や生活サイクルなどの“裏側”情報が満載なのですが、中でもひときわ目をひくのが、章と章のあいだに差し込まれている著者の生活を垣間見た隣人や来訪者などにかけられた印象的な言葉の数々。  それは例えば、家を建てたばかりの頃に、宅配便のおじさんがかけてきた、「ここでがんばってるんですか?」という一言で、「がんばって」の箇所には強調点が打たれています。  この言い方には、確かにひっかかる何かがあります。それは「小屋暮らし」というものが、普通の暮らしをひとつひとつ手放していくことで、生活の「最低限」を頑張って下げていった先にあるものという世間の一般的なイメージを浮き彫りにするだけでなく、大きな犠牲を払うだけの理由やうしろめたさを思わず探ってしまう人間心理を炙りだすからでしょう。  けれど、著者のスタンスはどうもそういうものとは違っているのです。「好きなだけ寝転がっていられる」自由な状態をできる限り続けたいと思って小屋を建てた訳で、「基本が野宿」というか、普通の生活を手放していくというより、何もないところから足していく感じで「最低限」を模索している。  その意味では、今期のおとめ座もまた、自分なりの「ベーシックライフ」というものを、普通から減らしていく形ではなく、これだけは譲れないor譲りたくない生活の根幹から足していくやり方で模索してみるといいかも知れません。  参考:高村友也『自作の小屋で暮らそう』(ちくま文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【獅子座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【獅子座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 獅子座(しし座)今期のしし座のキーワードは、「生活を詩にすること」。 「労働者に必要なのは、パンでもバターでもなく、美であり、詩である」。  ユダヤ人女性思想家シモーヌ・ヴェイユ(1909~1943)の言葉です。彼女は、労働の意味だけでなく、芸術の本質についても、この宇宙を統御している二つの力「重力と恩寵(おんちょう)」という独自の用語によって、同名の断章集の中で何度も繰り返し考察していました。  彼女の言う「重力」とは、物体の重力にも似た”こころの惰性的で功利的な働き”のことであり、それに対して「恩寵」とは、”こころの単なる自然な働きを超えたもの”を指し、「光」とも言い換えられています。  例えば、彼女は「グレゴリオ聖歌のひとつの旋律は、ひとりの殉教者の死と同じだけの証言」をしており、それは「重力のすることを、もう一度愛によってやり直す」という"二重の下降運動”こそ、「あらゆる芸術の鍵」なのだと述べた上で、次のように言い切るのです。  「情熱的な音楽ファンが、背徳的な人間だということも大いにありうることである。だが、グレゴリオ聖歌を渇くように求めている人がそうだなんてことは、とても信じられない」、と。  彼女は、労働者たちには「その生活が詩になること」こそ必要なのであり、「ただ宗教だけが、この詩の源泉となることができる」こと、また「宗教ではなく、革命こそが民衆のアヘンである」と強調していました。  彼女の生きたのは二十世紀前半でしたが、彼女の「労働者から詩が奪われていることこそ、あらゆる形での道徳的退廃の理由なのだ」といった指摘は現代人においても、ますます重要になってきているように思います。  今期のしし座もまた、自身の生活がどれだけ重力に支配されているか、また、恩寵を迎え入れるだけの渇望や真空状態にどれだけ敏感になれているか、改めて振り返ってみるといいでしょう。  参考:シモーヌ・ヴェイユ、田辺保訳『重力と恩寵』(ちくま学芸文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【蟹座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【蟹座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。蟹座(かに座)今期のかに座のキーワードは、「後悔しないために」。 画家のポール・ゴーギャンと言えば、19世紀末のパリで新しい画壇の指導者的存在と見なされていたにも関わらず、ヨーロッパを逃れてオセアニアのタヒチ島に飛び出し、現地で牧歌的生活を送ったイメージが浮かびます。  しかし、実際にはオセアニアでは度重なる妻との別離や、健康状態の悪化、隣人とのいさかい、名誉棄損での有罪判決など、波瀾に満ちた生活を送り、晩年は孤独な日々を過ごし、急死した後もその報は母国に届かず、遺言もなかったため、家財はほとんど売り払われてしまったのだとか。  彼が自分の死期が近いことを悟ってから書いた回顧録風のエッセー集には、実に味わい深い文章が数多く収められているのですが、中でも「人生とは」という野暮ったい表題が付けられた章には、率直にその生きざまのエッセンスが込められているように思います。  冒頭には「人生とは、人がそれを意志的に実践するのでなければ、少なくともその人の意志の程度にしか、意味を持たないものだ、と私は考えている。美徳、善・悪などはことばである。もし人々が、それを挽き砕いて建物をたてるのでなければ、(中略)意味を持たない」とあり、続いてあっちこっち矛盾する述懐をこねくりまわした後に「私はときには善良であった―私はそのことで得意になりはしない。私はしばしば不良であった―私はそれを後悔しない」と爽やかに結んでみせるのです。  それはヨーロッパ文明の人工的・因習的な何もかもから脱出せんとしたゴーギャンがたどりついた、自然で未知に取り囲まれたありのままの生の姿だったのではないでしょうか。  今期のかに座もまた、いったんは破綻し、当たり前のようにあった現実が壊れてしまったその跡地でこそ、ゴーギャンが掴み取ったような自然体な生が立ち現れてくるのだということを実感していけるはず。絵に描いたような「ことば」ではなく、それを噛み砕いた自分なりの実感を大切にしていきたいところです。  参考:ゴーギャン、前川堅市訳『ゴーガン 私記』(美術出版社) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【双子座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【双子座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 双子座(ふたご座)今期のふたご座のキーワードは、「スナフキン」。 言われてみれば当然のことですが、人生は仕事がすべてではない。今すぐ仕事場の外へ出て、あたりをぐるりと見回したら、あくせく働いたりする生き方とは対極にある人物―『ムーミン』シリーズの影のヒーローであるスナフキン―のことを思い出してみてください。  スナフキンは謎めいた旅人で、詩人で、音楽家でもあり、毎年春になると帽子をかぶりハーモニカをもってムーミン谷に姿を現します。ムーミンたちはいつもスナフキンのことを待ちわびていて、スナフキンが来てはじめて本当に春が来たように感じるほど。  ただし、だからといって彼をあてにしてはいけない。スナフキンは「都合がついたら来るよ」と言う一方で、「もしかしたらぜんぜん来ないかもしれない。まったくちがう方向へ行ってしまうかもしれないからね」とも言っているから。  風変わりな自由人スナフキンは、何より身軽に旅をすることを大切にしています。トランクはいつもほとんど空っぽ。興味がわいたものを徹底的に知り尽くしたら、後に置いていって、持ち歩いたりしない。 そして、気が向いた場所にテントを張って、どこまでも続く道を家とする。  もちろん、すべてをスナフキンのようにするのは難しいでしょう。けれど、ふたご座の人が世界をすばらしく輝かしい場所と感じていくためには、机にかじりついていたり、人間関係や財産をあまりにガチガチに固定したり、詰め込み過ぎてしまうのはご法度なのだということも痛感しているはず。  今期のふたご座は、そんな本来の自分らしさを取り戻す意味でも、スナフキンのように帽子に羽根をつけて軽やかに道をいくイメージを大切にしていきたいところ。  参考:トーベ・ヤンソン、山室静訳『たのしいムーミン一家』(講談社文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【牡牛座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【牡牛座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 牡牛座(おうし座)今期のおうし座のキーワードは、「癖を愛でる」。 16~17世紀イギリスの哲学者フランシス・ベーコンは、大法官として当時イギリスの政治事情にも深く関わっていた人物でもあり、そうした経験をふんだんに交えて書かれた『エッセー』の著者としても知られています。  その中でも「運命」をめぐる一連の記述は、今期のおうし座にとっても重要な指針となっていくはず。  ベーコンは、人間の運命は外的な諸条件にも左右されるが「目を凝らして注意深く観察すれば、運命を見分けることができよう。運命は盲目だが、見分けられぬものではないから」とまずことわった上で、次のように述べるのです。  「運命の歩みは、空の銀河に似ている。銀河は多くの小さな星の集まり、あるいは塊りである。小さな星は散在していてよく見えないが、一緒になって光っている。同様に、多くの小さな、見えにくい徳性が集まって人々を仕合わせにするのである」  面白いのは、それに付け加えて「イタリア人はそれらのうち、人のほとんど気付かない二、三の点に注目し、見どころのある人間について、ちょっと愚直なところがあることを他の条件とともに挙げている」とベーコンが言っている部分。  「愚か」と評したくなるほどに実直で一本気であることは、確かに「小さな、見えにくい徳性」の例としては適切ですし、案外、ほどよく表裏がなくて誰からも好感をもたれる性格よりも、よほど人の運命を左右する要因になるのかも知れません。  そうした、場合によってはアクに感じられるような、普段ほとんど意識していないような小さな癖を見つめるように心がければ、確かにベーコンの言う通り、あまりひどく運命に翻弄されることからは免れられるはず。  自分にはどんな些細な癖や、「小さな、見えにくい徳性」があるのか―。今回の満月はそんなことを意識してみるといいでしょう。  参考:渡辺義雄訳『ベーコン随想集』(岩波文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【牡羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【牡羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    12星座全体の運勢「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。  そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。  禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。  今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 牡羊座(おひつじ座)今期のおひつじ座のキーワードは、「不条理に抗う」。 カミュの『ペスト』は、新型コロナウイルス感染症が世に広まってから、おそらく最も読み返されている文学作品の一つですが、じつは多くの人が感染症に脅かされた経験や事実から書かれたものではなく、第二次大戦中にナチスに支配された傀儡政権下のフランスで、閉ざされた生活環境のなか、結核の再発に怯えつつ過ごす中で構想された作品でした。  つまり、見捨てられるように死んでいく人が多数出てしまう感染症は、この作品ではあくまで隠喩として用いられ、主人公としてそれに淡々と立ち向かう現場の医師リウーは、絶望的な状況での抵抗の生き方を指し示しているのだと言えます。  それは例えば、不条理と感じられる事態に対して「悔い改める」ことを要求するパヌルー神父との間に交わされた次のような会話にも凝縮して表現されています。  リウー「まったくあの子だけは、少なくとも罪のない者でした。あなたもそれはご存知のはずです!」 パヌルー「どうして私にあんな怒ったような言い方をなさったのです。私だってあの光景は見るに忍びなかったのですよ」 リウー「ほんとに、そうでした。悪く思わないでください。…この街では僕はもう憤りの気持ちしか感じられなくなるときがよくあるんです」 パヌルー「それはわかります。まったく憤りたくなるようなことです。しかし、それはつまり、それがわれわれの尺度を超えたことだからです。恐らくわれわれは自分たちの理解できないことを愛さねばならないのです」 リウー「そんなことはありません。僕は愛というものをもっと違ったふうに考えています。そうして、子供たちが責め苛まれるように作られたこんな世界を愛することなどは、死んでも肯んじません」 パヌルー「(寂しげに)ほんとにリウーさん。私には今やっとわかりました。恩寵と言われているのはどういうことか」 リウー「それは僕にはないものです、確かに。しかし僕はそんなことをあなたと議論したいとは思いません。われわれは一緒に働いているんです、冒涜や祈祷を越えてわれわれを結びつける何ものかのために。それだけが重要な点です」  主人公は神を信じてはいませんが、神に代わる何かについて語り、何よりそれを日々の生活に即した労働の中に見出そうとしているのです。人間を責めるのではなく、穏やかに受け入れるようになるために。  今期のおひつじ座もまた、犠牲者が次々と生み出されていく構造が厳然と存在している現代世界において、どうしたら自分の生活をこの主人公の振る舞いに近づけていけるか、改めて考えてみるといいでしょう。 参考:アルベール・カミュ、宮崎嶺雄訳『ペスト』(新潮文庫) 12星座占い<11/15~11/28>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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    11月15日
  • 【最新12星座占い】<11/15~11/28>哲学派占い師SUGARさんの12星座占いまとめ 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    【最新12星座占い】<11/15~11/28>哲学派占い師SUGARさんの12星座占いまとめ 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー
    [目次] 【SUGARさんの12星座占い】<11/15~11/28>の12星座全体の運勢は? 【SUGARさんの12星座占い】12星座別の運勢 《牡羊座(おひつじ座)》 《牡牛座(おうし座)》 《双子座(ふたご座)》 《蟹座(かに座)》 《獅子座(しし座)》 《乙女座(おとめ座)》 《天秤座(てんびん座)》 《蠍座(さそり座)》 《射手座(いて座)》 《山羊座(やぎ座)》 《水瓶座(みずがめ座)》 《魚座(うお座)》 【SUGARさんの12星座占い】<11/15~11/28>の12星座全体の運勢は?「雪が花に変わるとき」 11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 《牡羊座(おひつじ座)》(3/21〜4/19)今期のおひつじ座のキーワードは、「不条理に抗う」。 カミュの『ペスト』は、新型コロナウイルス感染症が世に広まってから、おそらく最も読み返されている文学作品の一つですが、じつは多くの人が感染症に脅かされた経験や事実から書かれたものではなく、第二次大戦中にナチスに支配された傀儡政権下のフランスで、閉ざされた生活環境のなか、結核の再発に怯えつつ過ごす中で構想された作品でした。  つまり、見捨てられるように死んでいく人が多数出てしまう感染症は、この作品ではあくまで隠喩として用いられ、主人公としてそれに淡々と立ち向かう現場の医師リウーは、絶望的な状況での抵抗の生き方を指し示しているのだと言えます。  それは例えば、不条理と感じられる事態に対して「悔い改める」ことを要求するパヌルー神父との間に交わされた次のような会話にも凝縮して表現されています。  リウー「まったくあの子だけは、少なくとも罪のない者でした。あなたもそれはご存知のはずです!」 パヌルー「どうして私にあんな怒ったような言い方をなさったのです。私だってあの光景は見るに忍びなかったのですよ」 リウー「ほんとに、そうでした。悪く思わないでください。…この街では僕はもう憤りの気持ちしか感じられなくなるときがよくあるんです」 パヌルー「それはわかります。まったく憤りたくなるようなことです。しかし、それはつまり、それがわれわれの尺度を超えたことだからです。恐らくわれわれは自分たちの理解できないことを愛さねばならないのです」 リウー「そんなことはありません。僕は愛というものをもっと違ったふうに考えています。そうして、子供たちが責め苛まれるように作られたこんな世界を愛することなどは、死んでも肯んじません」 パヌルー「(寂しげに)ほんとにリウーさん。私には今やっとわかりました。恩寵と言われているのはどういうことか」 リウー「それは僕にはないものです、確かに。しかし僕はそんなことをあなたと議論したいとは思いません。われわれは一緒に働いているんです、冒涜や祈祷を越えてわれわれを結びつける何ものかのために。それだけが重要な点です」  主人公は神を信じてはいませんが、神に代わる何かについて語り、何よりそれを日々の生活に即した労働の中に見出そうとしているのです。人間を責めるのではなく、穏やかに受け入れるようになるために。  今期のおひつじ座もまた、犠牲者が次々と生み出されていく構造が厳然と存在している現代世界において、どうしたら自分の生活をこの主人公の振る舞いに近づけていけるか、改めて考えてみるといいでしょう。 参考:アルベール・カミュ、宮崎嶺雄訳『ペスト』(新潮文庫) 《牡牛座(おうし座)》(4/20〜5/20)今期のおうし座のキーワードは、「癖を愛でる」。 16~17世紀イギリスの哲学者フランシス・ベーコンは、大法官として当時イギリスの政治事情にも深く関わっていた人物でもあり、そうした経験をふんだんに交えて書かれた『エッセー』の著者としても知られています。  その中でも「運命」をめぐる一連の記述は、今期のおうし座にとっても重要な指針となっていくはず。  ベーコンは、人間の運命は外的な諸条件にも左右されるが「目を凝らして注意深く観察すれば、運命を見分けることができよう。運命は盲目だが、見分けられぬものではないから」とまずことわった上で、次のように述べるのです。  「運命の歩みは、空の銀河に似ている。銀河は多くの小さな星の集まり、あるいは塊りである。小さな星は散在していてよく見えないが、一緒になって光っている。同様に、多くの小さな、見えにくい徳性が集まって人々を仕合わせにするのである」  面白いのは、それに付け加えて「イタリア人はそれらのうち、人のほとんど気付かない二、三の点に注目し、見どころのある人間について、ちょっと愚直なところがあることを他の条件とともに挙げている」とベーコンが言っている部分。  「愚か」と評したくなるほどに実直で一本気であることは、確かに「小さな、見えにくい徳性」の例としては適切ですし、案外、ほどよく表裏がなくて誰からも好感をもたれる性格よりも、よほど人の運命を左右する要因になるのかも知れません。  そうした、場合によってはアクに感じられるような、普段ほとんど意識していないような小さな癖を見つめるように心がければ、確かにベーコンの言う通り、あまりひどく運命に翻弄されることからは免れられるはず。  自分にはどんな些細な癖や、「小さな、見えにくい徳性」があるのか―。今回の満月はそんなことを意識してみるといいでしょう。  参考:渡辺義雄訳『ベーコン随想集』(岩波文庫) 《双子座(ふたご座)》(5/21〜6/21)今期のふたご座のキーワードは、「スナフキン」。 言われてみれば当然のことですが、人生は仕事がすべてではない。今すぐ仕事場の外へ出て、あたりをぐるりと見回したら、あくせく働いたりする生き方とは対極にある人物―『ムーミン』シリーズの影のヒーローであるスナフキン―のことを思い出してみてください。  スナフキンは謎めいた旅人で、詩人で、音楽家でもあり、毎年春になると帽子をかぶりハーモニカをもってムーミン谷に姿を現します。ムーミンたちはいつもスナフキンのことを待ちわびていて、スナフキンが来てはじめて本当に春が来たように感じるほど。  ただし、だからといって彼をあてにしてはいけない。スナフキンは「都合がついたら来るよ」と言う一方で、「もしかしたらぜんぜん来ないかもしれない。まったくちがう方向へ行ってしまうかもしれないからね」とも言っているから。  風変わりな自由人スナフキンは、何より身軽に旅をすることを大切にしています。トランクはいつもほとんど空っぽ。興味がわいたものを徹底的に知り尽くしたら、後に置いていって、持ち歩いたりしない。 そして、気が向いた場所にテントを張って、どこまでも続く道を家とする。  もちろん、すべてをスナフキンのようにするのは難しいでしょう。けれど、ふたご座の人が世界をすばらしく輝かしい場所と感じていくためには、机にかじりついていたり、人間関係や財産をあまりにガチガチに固定したり、詰め込み過ぎてしまうのはご法度なのだということも痛感しているはず。  今期のふたご座は、そんな本来の自分らしさを取り戻す意味でも、スナフキンのように帽子に羽根をつけて軽やかに道をいくイメージを大切にしていきたいところ。  参考:トーベ・ヤンソン、山室静訳『たのしいムーミン一家』(講談社文庫) 《蟹座(かに座)》(6/22〜7/22)今期のかに座のキーワードは、「後悔しないために」。 画家のポール・ゴーギャンと言えば、19世紀末のパリで新しい画壇の指導者的存在と見なされていたにも関わらず、ヨーロッパを逃れてオセアニアのタヒチ島に飛び出し、現地で牧歌的生活を送ったイメージが浮かびます。  しかし、実際にはオセアニアでは度重なる妻との別離や、健康状態の悪化、隣人とのいさかい、名誉棄損での有罪判決など、波瀾に満ちた生活を送り、晩年は孤独な日々を過ごし、急死した後もその報は母国に届かず、遺言もなかったため、家財はほとんど売り払われてしまったのだとか。  彼が自分の死期が近いことを悟ってから書いた回顧録風のエッセー集には、実に味わい深い文章が数多く収められているのですが、中でも「人生とは」という野暮ったい表題が付けられた章には、率直にその生きざまのエッセンスが込められているように思います。  冒頭には「人生とは、人がそれを意志的に実践するのでなければ、少なくともその人の意志の程度にしか、意味を持たないものだ、と私は考えている。美徳、善・悪などはことばである。もし人々が、それを挽き砕いて建物をたてるのでなければ、(中略)意味を持たない」とあり、続いてあっちこっち矛盾する述懐をこねくりまわした後に「私はときには善良であった―私はそのことで得意になりはしない。私はしばしば不良であった―私はそれを後悔しない」と爽やかに結んでみせるのです。  それはヨーロッパ文明の人工的・因習的な何もかもから脱出せんとしたゴーギャンがたどりついた、自然で未知に取り囲まれたありのままの生の姿だったのではないでしょうか。  今期のかに座もまた、いったんは破綻し、当たり前のようにあった現実が壊れてしまったその跡地でこそ、ゴーギャンが掴み取ったような自然体な生が立ち現れてくるのだということを実感していけるはず。絵に描いたような「ことば」ではなく、それを噛み砕いた自分なりの実感を大切にしていきたいところです。  参考:ゴーギャン、前川堅市訳『ゴーガン 私記』(美術出版社) 《獅子座(しし座)》(7/23〜8/22)今期のしし座のキーワードは、「生活を詩にすること」。 「労働者に必要なのは、パンでもバターでもなく、美であり、詩である」。  ユダヤ人女性思想家シモーヌ・ヴェイユ(1909~1943)の言葉です。彼女は、労働の意味だけでなく、芸術の本質についても、この宇宙を統御している二つの力「重力と恩寵(おんちょう)」という独自の用語によって、同名の断章集の中で何度も繰り返し考察していました。  彼女の言う「重力」とは、物体の重力にも似た”こころの惰性的で功利的な働き”のことであり、それに対して「恩寵」とは、”こころの単なる自然な働きを超えたもの”を指し、「光」とも言い換えられています。  例えば、彼女は「グレゴリオ聖歌のひとつの旋律は、ひとりの殉教者の死と同じだけの証言」をしており、それは「重力のすることを、もう一度愛によってやり直す」という"二重の下降運動”こそ、「あらゆる芸術の鍵」なのだと述べた上で、次のように言い切るのです。  「情熱的な音楽ファンが、背徳的な人間だということも大いにありうることである。だが、グレゴリオ聖歌を渇くように求めている人がそうだなんてことは、とても信じられない」、と。  彼女は、労働者たちには「その生活が詩になること」こそ必要なのであり、「ただ宗教だけが、この詩の源泉となることができる」こと、また「宗教ではなく、革命こそが民衆のアヘンである」と強調していました。  彼女の生きたのは二十世紀前半でしたが、彼女の「労働者から詩が奪われていることこそ、あらゆる形での道徳的退廃の理由なのだ」といった指摘は現代人においても、ますます重要になってきているように思います。  今期のしし座もまた、自身の生活がどれだけ重力に支配されているか、また、恩寵を迎え入れるだけの渇望や真空状態にどれだけ敏感になれているか、改めて振り返ってみるといいでしょう。  参考:シモーヌ・ヴェイユ、田辺保訳『重力と恩寵』(ちくま学芸文庫) 《乙女座(おとめ座)》(8/23〜9/22)今期のおとめ座のキーワードは、「Bライフ」。 都心に一戸建てを買う。その代わり、三十年ローンを組んで数千万の借金をして、家と会社に自身を縛りつける。そういう生き方がもう当たり前には成り立たなくなってきた昨今、郊外や田舎への移住だけでなく、「家は借金をしてでもいつかは買うもの」という常識自体が揺らぎ始めているように思います。  高村友也の『自作の小屋で暮らそう』は、路上生活を経て合法的な小屋暮らしを志向した著者が、実際に10万円で山梨の雑木林に掘っ立て小屋を建て、ベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤をまとめた本であり、断捨離やスローライフなどに興味を抱いている多くの人にとってバイブルのような一冊と言えるのではないでしょうか。  本書には、実際の小屋を建てる上での工夫や工程だけでなく、家計簿や生活サイクルなどの“裏側”情報が満載なのですが、中でもひときわ目をひくのが、章と章のあいだに差し込まれている著者の生活を垣間見た隣人や来訪者などにかけられた印象的な言葉の数々。  それは例えば、家を建てたばかりの頃に、宅配便のおじさんがかけてきた、「ここでがんばってるんですか?」という一言で、「がんばって」の箇所には強調点が打たれています。  この言い方には、確かにひっかかる何かがあります。それは「小屋暮らし」というものが、普通の暮らしをひとつひとつ手放していくことで、生活の「最低限」を頑張って下げていった先にあるものという世間の一般的なイメージを浮き彫りにするだけでなく、大きな犠牲を払うだけの理由やうしろめたさを思わず探ってしまう人間心理を炙りだすからでしょう。  けれど、著者のスタンスはどうもそういうものとは違っているのです。「好きなだけ寝転がっていられる」自由な状態をできる限り続けたいと思って小屋を建てた訳で、「基本が野宿」というか、普通の生活を手放していくというより、何もないところから足していく感じで「最低限」を模索している。  その意味では、今期のおとめ座もまた、自分なりの「ベーシックライフ」というものを、普通から減らしていく形ではなく、これだけは譲れないor譲りたくない生活の根幹から足していくやり方で模索してみるといいかも知れません。  参考:高村友也『自作の小屋で暮らそう』(ちくま文庫) 《天秤座(てんびん座)》(9/23〜10/23)今期のてんびん座のキーワードは、「迷宮感覚」。 ルーマニア出身で20世紀を代表する宗教学者であり作家でもあったエリアーデが、戦後パリで活躍してからシカゴに移住するまでの1945〜58年の日記『エリアーデ日記(上) 旅と思索と人』は扱う内容も登場人物もじつに多岐にわたるのですが、中でも何度か現れる覚醒夢をめぐる記述や、自身の癌への疑惑によって一気に増してくる死の予感などが実に生々しく鬼気迫るものがあります。例えば、  「またもやあの奇妙な夢。荒涼とした悲しみの感情しか想い出せない。悲しみは全面的で透明だったから、眠りの深みのうちにあっても私の全存在が涙のうちに汲み尽くされるように思えた」  こうした美しい一節に出会ったかと思えば、次のような極めて冷静な考察も顔を覗かせます。  「<未開>人も、文明人と同様、デーモン的ディオニュソス的力や、異常な感動を誘う見世物的神像の方を好んでいる。人間はこれらの聖なる力がいずれも自分を助けることができないと確信した時にしか<神>を思い出さない。要するに古代的世界でも人は絶望を通してしか神に達しないのである。」  こうした傾向は今日ますます広く一般の人々において強まっているのではないでしょうか。著者は自身の魂の叫びとしてこう語ってもいます。  「私は繰り返される失敗、苦難、憂鬱、絶望が、ことばの具体的で直接的な意味での<地獄下り>を表していることを明晰な意志の努力によって理解し、それらを乗り越えうる者でありたい、と念じている。」  しかし果たしてそんなことが可能なのでしょうか。著者は先の記述に続けて、「人は自分が実際に地獄の迷宮中で迷っているのだと悟ればすぐ、ずっと以前に失ったと思い込んでいた精神の力が、新たに十倍になるのを感じるのだ」とも書いていますが、こればかりは実際に同じ境遇に立ってみなければ分からないでしょう。  その意味で、今期のてんびん座であれば、エリアーデのいう新鮮な復活ないし再誕を体験していくことができるかも知れません。いつも以上に、見た夢の内容に注意深く意識を向けてみてください。  参考:M・エリアーデ、石井忠厚訳『エリアーデ日記(上) 旅と思索と人』(未来社) 《蠍座(さそり座)》(10/24〜11/22)今期のさそり座のキーワードは、「波でなく、永久運動」。 現代においても、来世とか輪廻転生といった死生観をなんとなく信じている人は意外と多い。というより、統計数理研究所が5年ごとに実施している「日本人の国民性調査」などを見ると、1958年には「あの世」を信じる人が全世代平均で20%だったのに対し、2008年の調査結果では38%と2倍近くに増えています。  特に20歳代に関しては13%から49%と4倍近くに増えており、他の調査などを見ても、こうした傾向は多くの死者が出た2011年の東日本大震災以降ますます強まっているように見受けられます。  ところで、こうした死後の生について一生懸命考えていた人のひとりに、ドストエフスキーと並ぶ19世紀ロシアの大作家トルストイがいます。永年にわたる苦悩と煩悶の末に達した考察について記した『人生論』では、例えば次のように語っています。  「人間は、自分の生が一つの波ではなく、永久運動であることを、永久運動が一つの波の高まりとしてこの生となって発現したにすぎぬことを、理解したときにはじめて、自分の不死を信じるのである」  これは一昔前に有名になった、個々の生命あるいは種はそれぞれが独立していながら相互に依存/共生しながらひとつの広大で複雑な潮流として進化してきたというライアル・ワトソンの「生命潮流」にも似た考え方ですが、少なくともトルストイは「死とは迷信であり、人々の生命はこの世では終わらない」という強い信念を持っていたことは確かなようです。  ふつう人の死後に残るのはその人に対する思い出であると考えられていますが、トルストイいわく、愛をもって生命的に生きた人間についての思い出は、単なる観念ではなく、死後もその相手がわれわれに対して生きていた時と同じように作用してくる。いや、世界に対して作られた新しい関係によって、その働きはより一層強くなりさえするのだ、と。  今期のさそり座もまた、ふだん自身がどれだけ生命的に生きているか、つまりここで「永久運動」と呼ばれたものにどれだけ積極的に参加できているかが、改めて浮き彫りにされていくでしょう。  参考:トルストイ、原卓也訳『人生論』(新潮文庫) 《射手座(いて座)》(11/23〜12/21)今期のいて座のキーワードは、「複相的な地層の堪能」。 どこか遠く離れた異国の地に、見た目も性格も何もかもが違うのに、もう一人の自分と言えるような人物が今も息をして、彼彼女なりの生活を営んでいるのではないか―。  そんな思いに駆られた時は、直接行って確かめる代わりに、ロレンス・ダレルの『アレクサンドリア四重奏』のような作品を読むといいかも知れません。  物語は4つの作品に分かれており、『ジュスティーヌ』『バルタザール』『マウントオリーヴ』『クレア』という登場人物の名を冠し、ほとんど出来事の説明がないままに複相的に連続する連続作として展開していきます。  舞台となるのは、カイロに次ぐエジプト第二の都市で、かのアレクサンドロス大王が作ったとされるアレクサンドリア。  まず最初に案内してくれるのは、虚栄心の強い女神のようなジュスティーヌ。浅黒い肌に白いドレスが映えるアレクサンドリア社交界の申し子。また、そんな人妻ジュスティーヌとは真逆の存在とさえ言える、おだやかで孤独な芸術家のクレア。それから、「とても美しい低温のしわがれ声」と黄色いヤギのような目とひどく不格好な手の持ち主バルタザール。そして、学校の教師を務めながら、彼女たちと次々に恋に落ちる語り手のダーリー。  あるいは、彼らからすこし時代を遡って、エジプトへと派遣された将来を嘱望される若き外交官マウントオリーヴという人物も見過ごせない。彼らのうち一人が欠けても、四重奏としての物語は成立しないのです。  著者ダレルの考えでは、人の性格は生まれた土地によって形づくられますが、それ以上に人がその場所に性格を与えるのだとも言います。その意味で、この作品を読むことは、彼ら登場人物と町とが相互に折り重なってこそ作りあげられるアレクサンドリアの複雑な層を堪能するに等しく、そうでなければ、例えば誰が自分に近しい存在かなどは分かりっこないのです。  今期のいて座もまた、相互に複雑な影響を与えあう、人と町、町と町、そして人と人との複雑な連関についてよくよく思いを馳せていくことになっていくことでしょう。  参考:ロレンス・ダレル、高松雄一訳『アレキサンドリア四重奏』(河出書房新社) 《山羊座(やぎ座)》(12/22〜1/19)今期のやぎ座のキーワードは、「いのちに触れる」。 「いのちにふれるというのは、乱れている相手を自分の内部に取り込むことだ」  そう語るのは、伝説的な生け花作家・中川幸夫。  彼がその名を轟かせた作品に『花坊主』(1973)があります。真っ赤なカーネーション900本の花をむしり、それをまるでうつ伏せになった女体の下半身のような形をした大きなガラス壺に一週間詰めておくと、花は窒息するのだそうです。  そして腐乱したその赤い花肉を詰め込んだ壺を、真っ白なぶ厚い和紙の上にどんと逆さに置く。鮮血のような花の液が、じわりじわりと滲み出してゆく。そんな狂おしい光景。  哲学者の鷲田清一が「ホスピタブル」なケアの現場をフィールドワークして綴った『<弱さ>の力』には、さらに次のような中川とのやり取りが記されています。  「お花を恨んだことってないですか?」 「ふふふ。恨むというよりは……言うことを聞いてくれませんしね」 「女のひとくらい、やっぱりむずかしいんでしょうか」 「そりゃ、もう、なんですなあ、なんとも言えないけれど」  中川を扱った章の表紙には、「血に染まる」「花と刺し違える八十二歳」とありますが、「癒す/癒される」という関係性も、彼にとっては「食う/食い破られる」といったものに近く、少なくともどちらかが一方的に関わって無傷でいられるようなものではないのでしょう。  その意味で今期のやぎ座もまた、もはや黙って素通りすることは許されない、徹底的に関わらざるを得ない何か誰かについて、改めて覚悟を深めていくことがテーマとなっていきそうです。  参考:鷲田清一『<弱さ>の力』(講談社学術文庫) 《水瓶座(みずがめ座)》(1/20〜2/18)今期のみずがめ座のキーワードは、「祖先のこころが宿る場所」。 赤ちゃんが生まれた時、親や親戚、友人一同が見舞いに来て、まずいう言葉は昔も今も変わっていない。 「この子はお父さん似だ、鼻がそっくり」とか「目はおばあちゃん似だね」といった言葉である。  これは言う方も聞く方もあまりに日常的なことなので、少しも特別なことだと思わない訳ですが、実はそうではないのだと、長年にわたり民話の採録・再話に取り組んできた松谷みよ子は言います。  「こうした言葉ほど、ひとりの赤ちゃんの生命が連綿と祖先から受け継がれたものであることを語っている言葉はない。そして母の腕に抱かれ、ここはじいちゃんにんどころとあやされて育った子は、自分でも知らないうちに、生命の重みを知るのではなかろうか。」  戦後児童文学の開拓者でもあった彼女は、著書『民話の世界』(1974)の中で、子守歌や民話が語り継がれていくことの大切さについて、次のようにも言及しています。  「じいちゃんがあり、ばあちゃんがあり、とうちゃんがあり、かあちゃんがあり、姉ちゃんもいて、そして自分が存在するということ、木の股から生まれたのではないということ、良くも悪くも受け継がれた血をからだの中に持っているということを知るのではないだろうか。」  今ではすっかり歌って遊ぶ子供も少なくなってしまった「わらべ唄」が大切なのは、そこに「受け継がれていく生命の重みとして受けとめてきた、私たちの祖先のこころ」があるからに他ならないのだ、と。  一方で、ことばが“乱れ”ているという言論が飛び交い、米大統領選でトランプが選出された2016年には英国・オックスフォード英語辞典が「Word Of The Year(その年を象徴する言葉)」に「ポスト・トゥルース」を選んだことも記憶に新しい現代世界において、こうした「語り継がれてきた言葉の重み」やそこから言葉を発していくことはますます難しくなっているように思います。  そんな中、今期のみずがめ座にとって、自身の日常に埋没し、その価値や重みがすっかり見過ごされてしまうようになった「祖先のこころが宿る場所」としての言葉や語りを、改めて再発見していくことが一つのテーマとなっていくでしょう。  参考:松谷みよ子『民話の世界』(講談社学術文庫) 《魚座(うお座)》(2/19〜3/20)今期のうお座のキーワードは、「流動」。 宗教学者の中沢新一が長年研究してきた明治の生んだ稀代の博物学者・南方熊楠(みなかたくまぐす)についての講演をまとめた『熊楠の星の時間』を読んでいると、熊楠という破格のスケールの人物の持ち得た思想や活動を追いかけていくことで、そこに「東洋人の思想の原型」を見出そうという氏の野心的試みが平易な文体から浮かび上がってきます。  例えば、「南方マンダラ」と命名した熊楠流の学問の方法論について、著者は次のように記しています。  「事物には「潜在性の状態」と「現実化した状態」との二つの様態があって、現実化している事実もじつは潜在性の状態にある事実を介して、お互いにつながりあっています。そのため現実化した事実だけを集めて因果関係を示してみせたとしても、それは不完全な世界理解しかもたらさない、というのが熊楠の考えでした。」  これは何も粘菌や華厳経など、熊楠が学問をしていく上で関わったものに関係しているだけでなく、今日のエコロジー思想を先取りしていた神社合祀反対運動や霊魂についての考え、彼がその身をもって生きたセクソロジー、男色、ふたなり(半陰陽)なども含めての言及でしょう。  「事物や記号はいったん潜在空間にダイビングしていく見えない回路を介して、お互い関連しあっています。そして潜在空間ではあらゆるものが自由な結合をおこなう可能性を持って流動しています。」  そう、この「流動」をダイナミックに展開されていく姿こそが、熊楠が顕微鏡の粘菌を通して見出していったいきいきとしたビジョンであり、新自由主義的な思考に慣れきってしまった現代人が見失いつつあるこの世界の実相なのではないでしょうか。  今期のうお座もまた、これまでの自分の仕事や活動を支えてきた世界観を別の方向へとシフトさせていく上で、改めて自分なりの"オルタナティブ”な思想を模索していくといいでしょう。  参考:中沢新一『熊楠の星の時間』(講談社現代メチエ) <プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。--------占いの関連記事もチェック--------ルネ・ヴァン・ダール研究所のMORE HAPPY 占い(無料)365日お誕生日占い(無料)文/SUGAR 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    11月15日
  • 【大人の旅】密をさけて旅したい!大人の心を満たす「ホテル&旅館15選」
    【大人の旅】密をさけて旅したい!大人の心を満たす「ホテル&旅館15選」
    “密”を避けながら、開放感たっぷりの自然や、美味しい食事、癒しの温泉を求めて大人の旅へ行きたい!「ホテル&旅館」15選をご紹介します。 【目次】①自然に包まれてくつろぐ②旬の恵み、地産の美味を楽しむ③何度でもつかりたい!名湯でリフレッシュ④最新リゾートホテル ①自然に包まれてくつろぐ山や海の景色にパワーをもらう自然に包まれる旅。〝密〟を避けながら、山や海など美しい自然を感じてくつろげる話題のホテル&旅館4軒をセレクト。心身ともに最上のリフレッシュを!大人におすすめのホテル&旅館① 箱根リトリート villa 1/f(神奈川県・箱根)鳥のさえずりや風の音を聞きながらゆったりと過ごすひと時。森の中にこもるという贅沢広大な森に点在する、全室に温泉を備えたヴィラ周囲の自然に溶け込むような、木材を多用したナチュラルな建築デザインで、すべてのヴィラに専用の温泉と暖炉つき。秋冬の時期でも、ぬくもりを感じながら室内で贅沢な時間を過ごせるのが魅力だ。 現地到着後は、駐車場から専用カートに乗り、ほかのゲストと対面することなくヴィラまで行って、チェックイン。お重スタイルの夕食と和食の朝食は、どちらも部屋で。ヴィラ内にワインセラーもあり、別荘気分でくつろげる。夕食は、歴史ある日本家屋を改築した「料亭 俵石」の個室で会席料理という選択肢も(一日2組限定)。また、隣接するföreのフランス料理ダイニングやカフェ&ラウンジ、大浴場なども利用できる。 自室にこもりながらも、開放感たっぷりに自然とつながる心地よさを味わえる、今の時代にふさわしいスタイルのホテル&旅館だ。三方に大きな窓をめぐらせて、森に面した広い視界を楽しめる5号棟。庭のテラスには、薄緑色が美しい石の露天風呂を備えていて、部屋でも風呂でも自然と溶け合う気分になれる。ベッドはツイン仕様。föreのカフェ&ベーカリーには、毎朝工房で焼かれる、自家製天然酵母使用のパンが並ぶ。パティシエが腕をふるうケーキ類も人気。ツリーハウスのようなヴィラ、デッキチェアで小川を眺められるヴィラなど、11室それぞれに異なる造り。テラスに大きな温泉露天風呂がある10号棟では、星空を眺めながらゆったり温泉を楽しんで。ミニキッチンつきの2ベッドルームで、家族やグループ向き。スパ「könoha spatreatment」も、森の中の独立したヴィラ内に。代表的なメニューは、アロマセラピーマッサージとフェイシャルを組み合わせた「リリース」(100分 ¥28,000)料理はすべて「料亭 俵石」が担当。夕食のインルームダイニングは、お重スタイルで。会席料理の献立から、鰻のリゾット。八寸、割鮮、焼き物、温物、鍋など、七十二候を意識し、洋食の要素も取り入れた献立。●DATA神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1286の116☎0460・83・9090¥51,000〜(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ込、入湯税別)全11室 IN15:00~18:00 OUT12:00https://www.hakone-retreat.com 大人におすすめのホテル&旅館② 伊豆ホテル リゾート&スパ(静岡県・東伊豆)目の前に広がるのは、青々とした空と太平洋という絶景。心が晴れ晴れとする最新リゾート 全室オーシャンビューで温泉露天も楽しめるホテルが立つのは、別荘地が広がる標高300mの丘の頂上付近。26室のすべてがオーシャンビュー、テラスにはかけ流しの温泉露天風呂があるので、眺望と美肌の湯をひとりじめできる。ユニークなのは大浴場。部屋つき風呂と差別化して、あえて立って入るスタイルの深湯露天に。ここで大きな湯ぶねにつかりながら、目の前の絶景を眺めるのはちょっと非日常な体験だ。大浴場の隣には、星をテーマにしたしつらえやトリートメントが魅力の「エトワール スパby CLARINS」も備えてある。 レストラン「Dining & Bar WAVE」では、地中海をイメージした洋食スタイルのコース料理を提供。予約時に希望すれば、目の前で焼き上げてくれる鉄板焼き特別コースも用意。施設内にはカフェ「Bakery &Table Sweets 伊豆」もあり、ランチやお茶などで利用したい。 夜はテラスから星空を眺めて、静かな環境のもとで眠りについて。部屋でくつろぎながら、大浴場やスパでより深いリラックスをどうぞ。ロビーのすぐ外側には水盤が広がり、そのまま太平洋へと続くような、見事なデザイン。この椅子に座り、朝に夕に、空と海をずっと眺めていたくなる。海から吹き上げる風も心地よし。80㎡の広さのプレミア テラスツイン。落ち着いた色調で軽やかな内装デザインは、ハワイの高級リゾートを思わせる。温泉大浴場「ONSEN 深湯露天」の女性浴室。水深125㎝で、浴槽内のベンチに座ると肩までつかる深さ。「WAVE」の代表的なメニューは、相模湾や駿河湾など近海の魚介類が味わえるブイヤベース風のひと皿。レストランのテラスから続く「WAVE Garden」。水盤の中央は足湯つきのカウンター席。ホテル内のスパは、クラランスとのタイアップ。星座別の香りから始まる「エトワール・スイートドリームボディ」(60分 ¥18,000)がおすすめ●DATA静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1457の30「 リゾートパーク 伊豆あたがわ」別荘地内☎0557・22・5151¥36,850〜(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ込)全26室IN15:00 OUT11:00https://www.izu-hotel.com 大人におすすめのホテル&旅館③ Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN(長野県・白馬)標高1200mの絶景ロケーションで贅沢なグランピング体験を 広大なオープンエア空間でプライベートに過ごすトワイライトタイムから星降る夜、荘厳な日の出、そして、涼やかな朝まで。昼間とは異なる高原の美しさと感動を、ここでは、8組16人だけが味わえる。フィールドへは八方尾根山麓の北尾根クワッドリフトでアクセス。北アルプスの白馬三山が目の前に広がる大パノラマの中に滞在できる。客室は特別に開発された50㎡のテントを、100㎡のデッキに備えたもの。白馬三山を眺めながらのんびり読書してみたい。ベッドも上質。ダイニングテントでいただくイタリア料理のディナーは、新進気鋭のシェフによる自信作。食後は、焚き火バーで飲み物を片手に、心静かに過ごしたい。朝食は、自室で。オープンエアな施設で、贅沢かつプライベートに過ごせるホテル&旅館には、自宅から車で直行するリピーターも多い。夕方は絶景を前にアペリティフを楽しんだあと、地産食材を使ったイタリア料理のコースを堪能。料理に合わせた長野県産ワインのペアリングも好評だ。●DATA長野県北安曇郡白馬村北城4487の4 八方尾根・北尾根高原内☎090・2524・4555¥70,000〜110,000(1泊1名料金、3食〈フルコースディナーとワインぺアリング、朝食、ランチボックス〉、飲み物、長野駅からの送迎つき、税別)全8室(テントルーム7室、住箱スイート1室)IN14:00〜16:00 OUT10:00営業期間/ 6月上旬〜11月上旬https://fieldsuite-hakuba.com 大人におすすめのホテル&旅館④ 星のや富士(山梨県・河口湖)湖の向こうにそびえ立つ富士山の美しさに心癒されて アクティビティも豊富で快適にアウトドア体験! レセプションに到着したら、アウトドアグッズが入ったリュックを受け取り、専用SUV車で直接自分のキャビンへ。テラスからは天候によって、絵画のように美しい富士山が眺められて感動的。すべてのキャビンのテラスから、河口湖越しに富士の絶景が望める。夕暮れや朝焼けの中で赤や黄色に染まる山容はひときわ美しい。白を基調にしたミニマムなキャビン。 秋冬の夕食は、ジビエ料理を屋外ダイニングで楽しむのがおすすめ。もちろん「山麓のしゃぶしゃぶ鍋」などの部屋食も選択可。オリジナルの木箱に入った朝食は、キャビンで朝の湖を前に味わって。鹿やイノシシなど、ダッチオーブンで仕上げる野趣あるジビエ料理も美味。また、自然の中でのアクティビティも多彩。半月や満月の夜限定「富士ムーンナイトピクニック」など、今なら一日1組限定でプライベートに満喫できる。クラウドテラスでは、自由に使えるチェアやハンモックでのんびりして。焚き火ラウンジには、早朝から夜まで炎が灯される。●DATA山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408☎0570・073・066(星のや総合予約)¥67,000〜(1室1泊室料、税・サ別、食事別)全40室IN15:00 OUT12:00https://hoshinoya.com/fuji ②旬の恵み、地産の美味を楽しむ旬の恵み、地産の美味が待っている〝食〟を目的にしたいホテル&旅館。旅の食事が感動的なおいしさだと、おこもりの幸福度はぐっと高まる。洗練のホテル&旅館からカジュアルなホテル&旅館まで、リピートしたくなる4軒をご紹介! 大人におすすめのホテル&旅館⑤ 坐忘林(北海道・ニセコ)1万5千坪もの敷地に、独立したヴィラタイプの客室がわずか15室。部屋の窓一面に、白樺林や牧場の景色が広がり、遠くには羊蹄山もしくはアンヌプリ、ワイスホルンが。客室にいながら、部屋つきの露天風呂から、その眺めを満喫できる。視界をさえぎる建物はいっさいなく、選びぬかれた立地が贅沢そのものだ。温泉は敷地内の源泉から引く。木や石など、自然素材の質感を生かしたミニマムなインテリア。大自然の中のホテル&旅館で味わう、道産食材を使った極上懐石北海道出身の料理長が手がけるモダンな懐石料理を目当てとするゲストも多い。その味もたたずまいも、見慣れたものとは一線を画す。立役者は地元食材。これからの季節、松川カレイ、ボタンエビ、北寄貝、蝦夷アワビなどが続々登場。そしてメインは、独特の香りが食欲をそそる蝦夷鹿のいぶし焼き。道産の日本酒やワインも充実する。半個室と個室のダイニングは、ほかのゲストと顔を合わせることもほとんどなく、“密”とは無縁。自然に抱かれながら、美味を堪能できる至福のホテル&旅館だ。「蝦夷鹿のいぶし焼き」。暖炉にも使われている楢の木でしっとりと燻製に。山ぶどうの酸味を生かしたソースとの相性が抜群。お椀はイバラガニと山いも、根セロリに菊花。味噌汁の上ずみだけをだしに。夕食の最初のひと皿は、道産さつまいも、鱒の燻製、芽キャベツ、玉ねぎの黒酢漬けほか、秋の野菜をふんだんに。器はにしだゆか作。●DATA北海道虻田郡倶知安町花園76の4☎0136・23・0003¥78,000〜(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ込)全15室(全室内湯・露天風呂つき)IN14:00〜18:00 OUT11:00https://zaborin.com 大人におすすめのホテル&旅館⑥ 石葉(神奈川県・湯河原)鱧が本当においしくなる秋。ざっくり割いた松茸との鍋仕立てに さりげなくも上質。素材を生かす料理と器使いの妙 しつらえは上質にして、過剰なものがない。そうした空間に身を置く充足感は、年齢を重ねた大人ほどしみじみとわかるはず。 その美意識は、端正な料理にもよく表れている。素材の持ち味をきわだたせる、研ぎすまされた調理法による品々。主人の好みが映し出された器使いにもうなるばかり。 食事は夕・朝とも部屋出しで、安心していただける。松茸と鱧をだしで味わう秋の鍋。旬の素材の味が直球で迫る。食材の魅力を引き立てる、美しい器の取り合わせもこの宿ならでは。それぞれ異なる趣をもつ9つの客室では、野の花や掛け軸が季節感を添える。窓外の箱根の山々や紅葉彩る庭の景色にも心が和む。鮮やかな黄瀬戸の器に映えるのは、イカとカワハギのお造り。真鶴漁港からの近海の魚介類が並ぶ。献立は月替わり。相州牛のタレ焼きなど肉料理のおいしさも評判(撮影/中島伸浩)全9室のうち6室に自家源泉かけ流しの檜風呂が備わる。眺めのいい大浴場も楽しみたい(撮影/中島伸浩)●DATA神奈川県足柄下郡湯河原町宮上749☎0465・62・3808¥40,000〜(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、サ込、税・入湯税別)全9室(離れ2室、温泉風呂つき6室)IN14:00 OUT11:00https://www.sekiyou.com 大人におすすめのホテル&旅館⑦ あまやどりの宿 雨情草庵(京都府・京丹後)日本海の宝・松葉ガニを存分に味わう。冬の贅の極みがここに 日本海の幸に舌鼓。冬ならではの海の京懐石 個室の食事処に香ばしい焼きガニの香りが立ち込め、ふっくらとした身を夢中で味わう口福なひと時。丹後の芳醇な地酒も体を温め、心地よい酔いをもたらす。津居山や柴山などのブランドガニをひとり1杯食べつくす豪華なプランもあり、刺身、焼きガニ、甲羅味噌など、まさにカニざんまい。種類豊富な前菜も料理の自慢のひとつ。旬の山海の食材が小椀に並ぶ様は圧巻。前菜といってもいちどきに平らげる必要はなく、お酒と一緒にマイペースで味わえるのがうれしい。 敷地内に点在する5棟の離れは、約70㎡のゆったりとした造りで、全室に温泉露天風呂がつくのでおこもりに最適。さらに特別棟「宗家」は、新潟の古民家を移築した風情ある客室。存分に非日常感に浸れる。広々とした部屋つきの温泉露天風呂。宿泊客は敷地内の夕日ヶ浦温泉の大露天風呂「美人の湯」も利用可。全6棟の離れには、和室、リビング、テラスのほか、ベッドの寝室がある。 カニの時期は通常より料金は高くなるが、その価値は十分。自分へのごほうびに、贅沢な冬旅を。●DATA京都府京丹後市網野町木津247(佳松苑内)☎0772・74・9199(予約専用、平日10:00〜19:00)¥43,000〜(※カニの季節は+¥15,000〜。2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、サ込、税・入湯税別)温泉露天風呂つき離れ全5棟、特別棟「宗家」1棟IN14:00 OUT11:00http://www.ama-yadori.com 大人におすすめのホテル&旅館⑧ 南海荘(兵庫県・淡路島)素材の味をストレートに供する和食とひと技ありのイタリアンのミックスが魅力 淡路島が誇る山海の幸を島イタリアン&和食で堪能 リピーターの多くがここでの夕景と料理を楽しみにし、とりわけ淡路の幸を味わいつくす夕食が人気だ。通常は和食だが、平日はイタリアンを加えたちょっと変わったコースも楽しめる。「つくり手がわかっている島産で、どれも安心安全。味と鮮度が抜群なので、できるかぎりシンプルに味わってもらいます」。和食なら名物の活造りや創業より続く宝楽焼、イタリアンならカルパッチョや炭火焼きにし、7月からはパン主体のひと皿やごはんがわりのリゾットを出すように。食事は夕朝とも快適な個室で、ロケーションもごちそうだ。ルッコラを練り込んだ「フグのパスタ」。ソースに白子を使用。ビーツのペーストとゴルゴンゾーラのソースを添えた「淡路牛の炭火焼」お造りは、地元のセンザン醤油の2年熟成の醤油や塩、スダチを搾って。春と秋に収穫している自家製のハチミツはパン生地に使用。優しい甘味で、コクがある。島の生産者が手がけたイタリア野菜は、どれも新鮮で美しい。イタリアンのディナー用のバゲットは自家製。調味料や器も島のつくり手によるもので、淡路島のすばらしさを五感で楽しめる。玄関前のロビーラウンジからも海を一望。ゆっくり部屋でくつろぐおこもりには、展望内風呂のある客室「島風」がイチ押し。窓から見える海景は日々刻々と変わり、4室すべての部屋から夕日を満喫できる。奥に見えるのは大鳴門橋。●DATA兵庫県南あわじ市阿那賀丸山港☎0799・39・0515¥13,000〜(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・入湯税別)カード不可全4室(1室展望内風呂つき)IN15:00 OUT10:00http://www.nankaiso.com ③何度でもつかりたい!名湯でリフレッシュいいお湯で身も心もリフレッシュしたい、何度でもつかりたい! 「名湯」部屋つき風呂だけではなく大浴場や貸し切り風呂が魅力。サーマルルームも備えた一歩先行くヴィラ。こだわり派も満足できる4軒を厳選! 大人におすすめのホテル&旅館⑨ 温泉山荘 だいこんの花(宮城県・遠刈田)自然に抱かれる開放感。貸し切り露天風呂ざんまいの休日 約1万坪の自然林にゆったりと配された18室の離れ。誰にも気兼ねしない時間の相棒は、美肌の湯として古くから愛されてきた遠刈田の湯。自家源泉かけ流しの美肌の湯を、それぞれ異なる趣の4カ所の貸し切り露天風呂で楽しめる。浴衣で心赴くままに敷地内を散策し、その途中で次々と温泉へ。温まった体に林を渡る風を感じれば、心もほぐされる。 プライベートが確保された半個室のダイニングでの食事には、仙台牛や三陸の海の幸などとともに、自家菜園の新鮮な野菜やハーブも登場。「嬉し、里山料理」とお湯の両方から、大地の力をチャージしたい。里山の秋を味わう前菜。月替わりの料理には三陸産の魚介類、仙台牛をはじめ、滋味あふれる自家菜園の野菜も堪能できる。雑木の自然林の中にある貸し切り露天風呂「朝かぜ」。低刺激性で美肌効果のある自家源泉かけ流しの湯が体を芯から解きほぐす。客室「玉ゆら」。高床式ならではの景色を堪能でき、眼下にせせらぎを望む。ベッドスペースは畳敷きの客室が多く快適。寝心地のいいベッドから木々の姿を眺めるのも贅沢蔵王連峰に面したエリアにある客室「刈田岳」には、木漏れ日注ぐ露天風呂が。広大な敷地には、かわいいリスがひょっこり姿を見せることも。●DATA宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字遠刈田北山21の7☎0570・04・1155(受付10:00〜17:00)¥39,500~(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ・入湯税別)全12棟18室(露天風呂つき14室)大風呂1、貸し切り露天風呂4IN15:00 OUT11:00https://www.daikon-no-hana.com 大人におすすめのホテル&旅館⑩ 御宿 竹林亭(佐賀県・武雄)開放感あるモダンな露天風呂で、肌当たりの柔らかな湯を楽しむ 美人の湯と御船山の神々しさに心も洗われて 1300年の歴史を誇る佐賀・武雄温泉。鍋島家ゆかりの名勝庭園「御船山楽園」に『御宿 竹林亭』はたたずむ。その眺望を生かす“庭屋一如”を掲げ、露天風呂を備えた数寄屋造の客室は、すべてしつらえが異なる贅沢さ。ベッドのある客室や、庭園へ自由に往来できる部屋なども。 温泉は透明でなめらかな湯ざわり。保湿性に優れ、肌になじんでしっとりすることから“美人の湯”とも称される。庭園の四季折々の表情と柔らかな湯に陶然と体をゆだねる時間は至福のひと言。夕食と朝食は客室で。玄界灘の幸や佐賀牛など、地産の美味を盛り込んだ懐石料理も絶品だ。御船山を望む「佳松」の露天風呂。テラス状の「月見台」で涼むと、開放的な気分に。この客室からは庭園を直接散策できる。石組みが迫力のある、大浴場の露天風呂。風にそよぐ竹林の葉音もまた心地いい。泉質は弱アルカリ単純泉。檜と御影石をあしらった内湯もある。玄界灘のアワビや伊勢エビ、佐賀牛など、地元産の山海の幸を盛り込んだ「貴賓懐石」。料理を引き立てるのは、佐賀県が誇る有田の磁器だ。客室は数寄屋造で、和洋室と次の間つきのものが多い。しつらえも露天風呂も部屋ごとに趣が変わるため、リピートしたくなる。山向こうには樹齢3000年のご神木がそびえるパワースポット、武雄神社が。●DATA佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100☎0954・23・0210¥49,950~(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ・入湯税別)全11室(内湯、露天風呂つき)大浴場1※御船山楽園ホテルの浴場も利用可IN14:00 OUT11:00https://www.chikurintei.jp 大人におすすめのホテル&旅館⑪ 有馬山叢 御所別墅(兵庫県・有馬)鉄分・塩分が豊富な有馬のにごり湯、「金泉」を部屋でひとりじめ 日本最古の湯と進取の気風を融合させた和のプチホテル 温泉街から少し離れた1400坪を超える敷地に、わずか10室だけのスイートルームを備える『御所別墅(ごしょべっしょ)』。ヨーロッパのプチホテルを思わせるたたずまいだが、過剰なしつらえや堅苦しさはなく、かつて外国人の別荘地として栄えた古きよき有馬を彷彿とさせる。全客室に36℃前後に保たれた岩盤浴室を併設し、この春、平屋のヴィラ5室に「金泉」と呼ばれる有馬特有の褐色の湯を引き、滞在中いつでも温泉を楽しめるようになった。部屋にいながら鳥のさえずりや木々を抜ける風音を感じられ、料理はレストランの個室にて。宿の中で有馬の魅力が完結する。春から客室5室の浴室にも温泉を引き、部屋でも心ゆくまで有馬の湯につかれるように。豊富なミネラルを含む褐色の湯は「金泉」と呼ばれ、日本三大古湯にして三大名湯でもある。国が指定している9つの泉質のうち7つを有し、「美肌の湯」としても知られるありがたさ。岩盤浴ができるサーマルルーム。100㎡の木造平屋のヴィラ。ほかにメゾネットタイプの5室がある。べっ甲あんがかかる鰆の西京漬けとフォアグラのソテー。神戸牛の中で最高級のクオリティをもつ「但馬玄(たじまぐろ)」を酒粕のソースで味わうひと皿。有馬近郊の食材で作る和洋融合のコースを提供する。有馬屈指の老舗旅館『陶湶 御所坊』の系列。11月半ばには紅葉が見ごろに。●DATA兵庫県神戸市北区有馬町958☎078・904・0554メゾネット¥40,000~、ヴィラ¥50,000~(2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ込、入湯税別)全10室(全室風呂、サーマルルームつき)大浴場1IN15:00 OUT12:00http://goshobessho.com 大人におすすめのホテル&旅館⑫ 妙見石原荘(鹿児島県・霧島)炭酸成分たっぷりのなめらかなお湯で体の芯まで温まる 眼下は渓流。霧島火山帯の恵みに浸れる至高の温泉宿 霧島火山帯の恵みを存分に体感してもらいたいと、加水せず、貯槽せず、地中からあふれ出す源泉をそのまま引く。その“鮮度”の高さゆえ、体の芯まで温まると評判だ。1万坪の敷地に露天風呂が3つ、大浴場がひとつ。2つの露天風呂は貸し切りにできるので、ゆったりとくつろげる。 宿泊施設は和室の「本館」と昭和初期の石蔵を改造した洋室の「石蔵」の2タイプ。「石蔵」は全室源泉かけ流しの露天風呂つき。山の木々を眺めながら、炭酸成分たっぷりのシュワシュワの湯に体を沈めれば、夢見心地のひと時が始まる。 温泉で癒され、ひと晩ゆっくり休めた体を目覚めさせる朝食がまた格別だ。眼前の天降川のせせらぎが、滋味をいっそう豊かにしてくれる。貸し切り露天風呂「七実の湯」。天降川(あもりがわ)に突き出すように造られた檜の湯ぶねからは芳しい香りが。貸し切り露天風呂「睦実の湯」。湯ぶねの中からのライトで、炭酸成分が見える仕掛けが。敷地内に自噴する源泉近くに造られた風呂は足湯を入れて5つ。川べりに立つ椋の木陰にある混浴の「椋の木野天風呂」もぜひ入っておきたい。昭和初期の米倉庫を解体し、この地で石を積み上げて移築した「石蔵」の洋室の露天風呂。「石蔵」の4室からは天降川が見下ろせる。石蔵の4室は、スーパーポテトの杉本貴志氏デザイン、’07年に完成。石や木などの自然素材をあしらい、モダンな雰囲気に。古くからの本館の和室も雰囲気がよく、ファンが多い。朝食は石蔵のレストランで。ハチミツと黒酢入りのにんじんジュースに始まり、地元食材がたっぷり。●DATA鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4376☎0995・77・2111「本館」15室(和室、露天風呂つきは1室)¥20,000〜、「石蔵」4室(露天風呂つき和洋室2室、露天風呂つき洋室2室)¥40,000〜(いずれも2名1室利用の1泊1名料金、夕朝食つき、税・サ・入湯税別)大浴場1、貸し切り露天風呂2、混浴露天風呂1、足湯1IN15:00 OUT11:00https://www.m-ishiharaso.com ④最新リゾートホテル名門ホテルからアートなヴィラまでおこもりにも使える!最新リゾートホテル。今年、各地に続々とオープンしているリゾートホテル。おこもりステイにもふさわしい、心地よい3軒をご紹介! 大人におすすめのホテル&旅館⑬ ザ・リッツ・カールトン日光(栃木県・日光)男体山に臨む中禅寺湖畔にオープンした最新の自然派ラグジュアリーホテル 自然と歴史と工芸と。栃木の魅力満載のリゾート客室には、「中禅寺湖ビュー」と「男体山ビュー」があり、どちらもバルコニーから自然を間近に感じられる造り。「ザ・リッツ・カールトン・スイート」など湖を高い位置から見下ろせるスイートもあり、どの部屋も外と内とが境界なくスムーズに感じられるよう、照明などの細部にまでこだわりぬかれている。   館内に、ザ・リッツ・カールトンブランド初となる温泉があるのも魅力。「ザ・リッツ・カールトンスパ」にも温泉露天風呂を備えたトリートメントルームがあり、プライベート感たっぷりにくつろげる。   日本料理、洋食、ラウンジなどのダイニングでは、栃木県産の旬の食材を生かした、ここならではのおいしさを提供。陶芸家の松崎健氏が率いる「GENDO」の益子焼の器を用いたり、装飾に日光彫を取り入れたりと、地元の工芸にも敬意を表している。   チェックアウト時には、オリジナルのお守りをプレゼント。ここでの滞在は、静謐な、心安らぐ最上の時間を約束してくれる。芝生越しに窓から柔らかな光が射し込む「ザ・ロビーラウンジ」。ここでは厳選された日本茶やアフタヌーンティーをいただける。ナチュラルかつ凛とした空気感。ホテルがあるのは、いろは坂を上った中禅寺湖畔。歴史的に修験の地であり、近代には西洋人の高官が開発し、風光明媚な避暑地となった。森の気配がすぐそばに。最上階の「男体山ビュー」の客室では、バルコニーと縁側ラウンジから山の雄姿が眺められる。エメラルド色に輝く大谷川を見下ろす部屋もある。日光湯元温泉から引湯した温泉大浴場。露天風呂もあり、庭と一体化した気分。「日本料理 by ザ・リッツ・カールトン日光」。内装には日光彫も採用。朝食は、リクエストで客室でも楽しめる。客室は、可能なかぎり周囲の景色を望めるように設計された。木を用いた上品な内装には、栃木県の伝統工芸である鹿沼(かぬま)組子からインスピレーションを受けた細工も。バスタブからも森が眺められて爽快。銅板、石と木材を用いた外装。敷地内の木々を切らずに生かしたランドスケープだ。●DATA栃木県日光市中宮祠2482☎0288・25・6666¥80,000〜(1室料金の参考価格、時期により変動あり。税・サ別)全94室IN15:00 OUT12:00https://www.ritzcarlton.com/jp/nikko 大人におすすめのホテル&旅館⑭ ふふ 奈良(奈良県・奈良公園)奈良公園の緑を見ながらの温泉は、至福のひと時 次の旅の目的地にしたい、古都の自然と文化に触れる 今年6月、豊かな自然と寺社が点在する奈良公園に開業したオールスイートのリゾートホテル。建物や内装に県産の吉野杉や奈良墨のグレー色をふんだんに取り入れ、中庭を囲む現代の数寄屋像を体現する。30室ある客室はひとつとして同じしつらえはなく、アートや伝統工芸品を飾り、全室温泉露天風呂を完備。窓いっぱいに広がる公園の緑とシックな色調のインテリアが調和する室内、大和当帰などの和漢植物の香りを加えて楽しむ温泉、木漏れ日を感じられるデッキと、部屋で過ごす時間がなんとも贅沢。生薬を使うのは料理もしかり。別棟にある「日本料理 滴翠」と「鉄板焼き 久璃」では、大和野菜や大和牛、地産の和のハーブを取り入れた、滋養に満ちたコースを提供。さらに「Spa by sisley」では世界初の薬湯を取り入れた施術、「BAR蓮」ではオリジナルカクテルも。かつてない奈良の魅力が体験できる。部屋に置かれた和漢植物の袋を温泉に入れ、香り湯を。ゆったりとしたデッキチェアを併設。広々としたワンルームを本棚で仕切ったプレシャススイート。全室靴を脱いで過ごせ、日本旅館とホテルそれぞれのよさを融合。2階の回廊には春日大社をイメージした行燈がかかる。建築設計は隈研吾氏。奈良の景観を継承する意匠や色が取り入れられ、周辺環境とも調和する。敷地内には名勝・奈良公園に追加指定された瑜伽山(ゆうがやま)園地があり、竹林や樹木の間を回遊するだけで癒される。中庭と調和するロビーラウンジ。庭は日本を代表するランドスケープアーキテクト・宮城俊作氏のデザイン。大和当帰や柿の葉を燻し、奈良産の和紅茶をまとわせて焼いた大和牛。3種類のソースで味わう。当帰パウダーで香りを添えた、国産ジンベースのカクテル「緑穂〜RYOKUSUI」¥2,200●DATA栃木県日光市中宮祠2482☎0288・25・6666¥80,000〜(1室料金の参考価格、時期により変動あり。税・サ別)全94室IN15:00 OUT12:00https://www.ritzcarlton.com/jp/nikko 大人におすすめのホテル&旅館⑮ アートビオトープ(栃木県・那須)自然の中でアートを感じ体験する。知的好奇心も満足させて 「水庭」に隣接する地にヴィラとレストランが誕生 那須高原にある『アートビオトープ』は、アートと自然に触れ、癒しの時間を過ごすための新拠点。那須の原風景を神秘的なランドスケープとして再構築した「水庭」を散策して、ワークショップなどの工芸体験もできるアートなステイが、さらなる充実を遂げた。従来のレジデンスに加えて、スイートヴィラ15室と「レストランμ(ミュー)」が7月に新設されてプレオープン。10月グランドオープン予定のスイートヴィラの設計は、建築家の坂茂氏が担当。ゆるやかな傾斜に沿って立つ木造平屋の独立ヴィラで、大きく外に向かって張り出したテラスはアウトドアリビングとしても使えて、実に心地いい。木材を多く使ったスイートヴィラでは素足で過ごしたくなる。森に面したテラスは奥行き3mと広々。隣接するバスルームも開放感あり。石や木を用いたスイートヴィラ。10月2日にグランドオープン。数多くの木々と160もの池からなる「水庭」は、石上純也氏の設計。テーブルから自然を眺められる「レストランμ」で味わうのは、気鋭の若手シェフ・本岡将氏率いるチームが地元の食材の力を生かした料理。食でもおいしいアートを堪能できる。「レストランμ」は、「シードからテーブルまで」がテーマ。エレガントなアートフードがコースで登場する。朝食もオーガニックにこだわった新鮮なおいしさ。レストランからも水庭を眺められる。●DATA栃木県那須郡那須町高久乙道上2294の3☎0287・74・3300¥55,660〜(2名1室利用の1室1泊料金、夕朝食つき、税・サ込)全30室(スイートヴィラ15室、レジデンス15室)IN15:00 OUT11:30(スイートヴィラ)https://www.artbiotop.jp   ▲【 】トップに戻る▼その他のおすすめ記事もチェック取材・原文/坪田三千代 ※エクラ2020年11月号掲載
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