家にいる幸せに気づいたステイホーム

ステイホームがひとまずの解除となった時、元通りの生活に戻れるのを喜ぶ人ばかりではなかった気がする。人間は想像以上に順応性ある生き物で、いろんなことにすぐ慣れていく。与えられた環境で、何とかうまく生きていこうとする賢さを持っている。今回のステイホームでも自分回帰とともに、自宅回帰とでも言うのか、家にいる幸せに気づいた人が少なくなかったということだろう。
それも、人との距離感が大きく変わったから。人付き合いが良く、友達もたくさんいて、職場での人間関係もうまくいっている……実はそういう人ほど、ステイホームによる心の平静に思いがけない幸福感を感じていたりするのだ。
上手に他者と関わってきた人ほど、実は四方八方に気配りして心が疲弊しているのに、心のほつれにも気づかないふりをしていたりする。また一方、素晴らしいキャリアを積み重ねてきた人ほど、嫌でも人と競わされる世界を走り抜けてきて、やっぱり心をすり減らしていたはず。家にこもることで、そういう自分を客観的に見つめ、心身のダメージに初めて気がついた人もいるのだろう。いつもキラキラ輝いている人ほど、ちょっと傷んだ自分を慈しめたのかもしれない。
もちろん人間関係ばかりではない、人混み、喧騒、満員電車、そういうものによるストレスを解除してみて初めて知る安堵。知らなかった平和。そういう時間をくれたのは、好きなものだけに囲まれる自宅。そこに今まで感じたことのない愛着を覚えて、リモートワークを終わらせたくないと思った人も少なくないのだ。
それも、人との距離感が大きく変わったから。人付き合いが良く、友達もたくさんいて、職場での人間関係もうまくいっている……実はそういう人ほど、ステイホームによる心の平静に思いがけない幸福感を感じていたりするのだ。
上手に他者と関わってきた人ほど、実は四方八方に気配りして心が疲弊しているのに、心のほつれにも気づかないふりをしていたりする。また一方、素晴らしいキャリアを積み重ねてきた人ほど、嫌でも人と競わされる世界を走り抜けてきて、やっぱり心をすり減らしていたはず。家にこもることで、そういう自分を客観的に見つめ、心身のダメージに初めて気がついた人もいるのだろう。いつもキラキラ輝いている人ほど、ちょっと傷んだ自分を慈しめたのかもしれない。
もちろん人間関係ばかりではない、人混み、喧騒、満員電車、そういうものによるストレスを解除してみて初めて知る安堵。知らなかった平和。そういう時間をくれたのは、好きなものだけに囲まれる自宅。そこに今まで感じたことのない愛着を覚えて、リモートワークを終わらせたくないと思った人も少なくないのだ。
家をオアシスにできた人はちゃんと外出もできる

(右から)エアリーな艶肌がかなうファンデーション。下地不要の手軽さもうれしい。ベリーレア エアー¥5,500(セット価格・税込)/アルビオン ●パールのような輝きでフレッシュな肌へ。デコルテやボディにも。レ ベージュ フリュイド アンルミネール ベル ミン¥6,000/シャネル ●透明感と立体感を同時に手に入れて。ムーンリット デュー ハイライター04・●同 01各¥3,200/ジルスチュアート ビューティ
となれば、かつてのように外出する自分に戻るにはまた時間がかかる。そのエネルギーを取り戻すことに汲汲としている人もいるはずだ。だから完全に元に戻すことへの理不尽さを感じ、今後もリモートワークを望む人が圧倒的だと言われる。それだけに今欲しいのは、逆に外出を苦にせず、喜びを感じるエネルギー。外出に伴う無駄な時間も無駄と思わないだけのエネルギー。ただ、家に平和を見出すと、逆に外出も苦でなくなる不思議な良循環もあって、結果として暮らしがクラスアップするはずなのだ。家での生活が充実すると、ちゃんと心にゆとりができて、他者との関わりを自然に求めるようになってくるからである。だから大丈夫。家をオアシスにできた人はちゃんと外出もできる。
そういう時、実際に大きな瞬発力を持つのが、筋肉とメイク。筋肉=気力、だから当たり前にトレーニングして少しでも筋肉が増えていると、難なく立ち上がれて、不思議に活動復帰が苦にならないのだ。
加えてメイクで見違えること。毎日のルーティーンになって感動がなくなったメイクにそうした効力は無いけれど、久しぶりだったり、またこれまでにない次元で自分を驚かせるメイク効果を引き出せた時、人は本能的に出かけたくなる。これはもう理屈抜き。きれいの振り幅が大きいほどその勢いに鼓舞されるように外出エネルギーが湧いてくるのだ。もちろん今はマスク必須。でも見違えた自分を鏡の中に見せるだけでいい。
そういう意味で重要な鍵となるのがやはりベースメイク。見違え感を生むのは内側からの輝きで、今はそうした発光感を作るハイライターが驚くほど進化している。例えばシャネルのレ ベージュ フリュイド アンルミネール ベル ミン。リアルで端正、華やかなのに神秘的な立体感をもたらすリキッドハイライターだ。これが陽の光なら、ジルスチュアートのムーンリット デューは、月の光。どちらもため息が出るほどドラマティックなツヤが光の進化を思い知らせるはずだ。そしてアルビオンのベリーレア エアーは、不思議なほど自然でありつつ、確かな欠点カバー力でまさに見違えるような美肌を難なく作ってくれる艶マット。ともかく出かけたくなるエネルギーの元。化粧品の力を思い知るはずだ。
そういう時、実際に大きな瞬発力を持つのが、筋肉とメイク。筋肉=気力、だから当たり前にトレーニングして少しでも筋肉が増えていると、難なく立ち上がれて、不思議に活動復帰が苦にならないのだ。
加えてメイクで見違えること。毎日のルーティーンになって感動がなくなったメイクにそうした効力は無いけれど、久しぶりだったり、またこれまでにない次元で自分を驚かせるメイク効果を引き出せた時、人は本能的に出かけたくなる。これはもう理屈抜き。きれいの振り幅が大きいほどその勢いに鼓舞されるように外出エネルギーが湧いてくるのだ。もちろん今はマスク必須。でも見違えた自分を鏡の中に見せるだけでいい。
そういう意味で重要な鍵となるのがやはりベースメイク。見違え感を生むのは内側からの輝きで、今はそうした発光感を作るハイライターが驚くほど進化している。例えばシャネルのレ ベージュ フリュイド アンルミネール ベル ミン。リアルで端正、華やかなのに神秘的な立体感をもたらすリキッドハイライターだ。これが陽の光なら、ジルスチュアートのムーンリット デューは、月の光。どちらもため息が出るほどドラマティックなツヤが光の進化を思い知らせるはずだ。そしてアルビオンのベリーレア エアーは、不思議なほど自然でありつつ、確かな欠点カバー力でまさに見違えるような美肌を難なく作ってくれる艶マット。ともかく出かけたくなるエネルギーの元。化粧品の力を思い知るはずだ。
齋藤薫 Kaoru Saito
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数
【Marisol 2020年9月号】撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代(STASH)