一言で言えば“現金を使わない支払い方法”のこと。クレジットカードやSuicaやPASMOなどの交通系ICカード、電子マネー、スマートフォンを使ったQRコード決済など様々な手段があります

• from 岩田昭男
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世界的にキャッシュレス化が進んでおり、対応するため。また、キャッシュレス決済にすることで、決済の情報は電子データとなりビッグデータ（※）の処理が簡単になるからです

メリットとしては、現金を財布から出す必要がないので決済のスピードが早いこと。ポイントや特典などが受けられることです。また、QR決済などスマホで決済する場合、支出の見える化が可能になり、どれだけ使っているか判断しやすくなります。また、現金が不要になるので、厚い財布をわざわざ持ち歩かなくてよくなります

デメリットとしては、そもそも加盟店でないと買い物ができないことや簡単に決済が出来てしまうので、お金を使い過ぎてしまうことも。さらに、知らないうちにカード情報を抜き取られ、不正に偽造されたり悪用されたりするといった恐れも考えられます。また、地震や台風などの災害時には決済システムが機能不全となり、いざというときに決済ができない可能性もあります

ポイント還元は、キャッシュレスを促進するために政府が作った制度。消費税増税で個人消費が冷え込むのを抑えるために考えられました。対象となるのは、資本金5000万円以下の小売店。キャッシュレスで買い物をすると5%のポイント還元があります。対象となるキャッシュレスのツールはクレジットカード、デビットカード。SuicaやWaonカードなどの電子マネー、スマホで行うQRコード決済の4種類です。ただし、ポイント還元が受けられるのは2020年6月30日までとなっています

5%還元のポイントがそのままつく場合もありますが、引き落とし時に金額から相殺されることが多いです。まれに即時割引の場合もあります。大手クレジットカード会社は、ほとんど精算相殺になるのでポイント分を確実に手にすることができます。そのため、還元を貰い損ねるリスクがないのがメリットです

Apple Payはアップルが発行するスマホ決済で、iPhone や AppleWatch などで利用が可能。もともと内蔵されているアプリにSuicaやクレジットカードをスマホに取り込んで幅広く使えます。
Google PayはAndroid 端末用の決済サービス。nanacoなどの電子マネーなどをスマホに取り込んで使います。Apple PayもGoogle Payどちらの決済方法もスマホをかざすだけで簡単に決済ができるので、非常に便利です。
PayPayはソフトバンクグループ、ソフトバンクとヤフー共同出資よりできた会社。スマホにアプリをダウンロードして使えるので操作が簡単。“店舗に設置されたQRコードをスマホのカメラで読み取って金額入力をする”または“スマホに表示されるバーコードを店員さんに読み取って支払う”の2通りで簡単なので、中高年の男性にも人気です。 最近では、スーパーアプリといって決済、送金、タクシー配車、飛行機やホテルの予約など、スマホで一般的に行われるサービスを一つにまとめたアプリをauやソフトバンクなどキャリア各社が発表。キャッシュレスが充実し、より便利になっています

高い還元率のキャッシュレス決済が評判ですが、それは本当にお得とは言えません。“お得”と聞くと、“金銭的に得するもの”を連想しますが、時間が短く決済できる（時短）もキャッシュレス決済の中では便利さという意味でとても高い評価を受けています。金銭的に得するポイントに関しては、キャンペーンをやっているときは多くの人が利用しますが、それが無くなると途端に利用者は減ります。そういう意味では、事業者にとってポイントはやっかいなものと映ってしまいます。一方、時短の場合は、一度その速さを味わったら、利用者は継続的に使うようになり、長続きするという点で、評価されているのです。決済サービスの中で、日本ではポイントばかりいわれますが実際には“体験”というくくりで、時間短縮やスピードなども重要な要素として考えられています。そのためSuicaのような決済処理時間が短いものの方が長い目で見てお得となるのです

キャッシュレス決済は“7月の壁”と言われているので、ポイント還元がなくなると多くの人がキャッシュレス決済をやめてしまうと言われています。キャッシュレス促進も絵に描いた餅で終わってしまう可能性があるのです。ですが、キャッシュレス決済の速さに慣れてしまうとあまりの楽さに虜になると言われています。そうした経験をした人たちはポイントがつかなくても、電子マネーの使える店を選ぶようになるでしょう。