【鷲見玲奈の最新美容まとめ】愛用コスメ&ボディケア事情を公開♡ストレッチも実践!

@BAILA

高感度美容マニアとしても注目を集めるフリーアナウンサーの鷲見玲奈さん。ニューノーマルを経て変化した愛用コスメやスキンケア、ニューノーマル時代のボディケア&ストレッチなど、“今の時代の美容論”について聞きました。

1.ニューノーマル時代のメイクのコツ教えます♡

鷲見玲奈はニューノマルで「見えないところはお休み、見えるところはこれまで以上!」

鷲見玲奈はニューノマルで「見えないところはお休み、見えるところはこれまで以上!」

「肌づくりは薄づきのファンデーションや色つきの下地だけ。アイメイクはしっかり効かせたいけれど優しい目もとに見えるように、ラインやマスカラの入れ方を工夫するようになりました。朝のメイクが一日ヨレないということも大きな課題になり、メイクキープ用のミストやアイライナーコートが必須に! まつげパーマをかけておけばラクだし、パンダ目にならないのでめちゃめちゃお気に入りです」

Q1.ニューノーマル時代のお気に入りコスメは?

A シャネルのハイライトと落ちないリップ、ディオールのパレット 

「シャネルのハイライトはギラギラしすぎない品のあるつやめきなので、マスクをしていても見える頰の高い位置などに。耳にもつけます。リップもシャネルが大好き。落ちにくい、ヨレにくい、マスクにもつきません。目もとはちょっとくすんだディオールのパレットで、おしゃれっぽい陰影をつくります」

シャネルのハイライト

(右)「クリアなツヤ感が大人っぽくて素敵」。ボーム エサンシエル トランスパラン ¥6050・(左)「このツヤさえあれば、肌が潤って見えるしおしゃれ感が増すんです」。同 スカルプティング ¥6050/シャネル

ディオールのパレット とシャネルの落ちないリップ

(右)「誰にでも似合うブラウン系。抜け感が出ておしゃれ」。ルージュ アリュール ラック 63 ¥4950/シャネル (左)「捨て色なしの9色ってすごい! 仕事にも使える穏やかカラーから、メイクのアクセントになるカラーまで色々使える」。ディオール バックステージ アイ パレット 002 ¥6050/パルファン・クリスチャン・ディオール

Q2.コロナ禍を経て、メイクの「ここが変わった!」

A 落ちない! くずれない! メイクのためにワンアイテムプラス 

「マスクをしていると肌はもちろんアイメイクもくずれやすくなりますよね。まつげはまつげパーマをしているのでまだいいんですが、アイラインは専用のコスメでコーティング。顔全体にもミストをかけておけば安心」

落ちない! くずれない! メイクのためにワンアイテムプラス 

(右) 「メイク完成後にひと吹き。ベースメイクのもちを高めたい日は必ず使用します」。フィックス メイクアップ 50㎖ ¥4400/クラランス  (左)「ペンシルやジェルのアイラインが本当ににじまなくて感動。メイクさんにもおすすめしました」。メイクキープ アイライナーコート N ¥770/エリザベス

鷲見玲奈はのビューティ論

Q3.マスク顔でも好印象をかなえる必須アイテムは?

A メイク以上にヘアケアが大切だと思います
「顔はマスクで隠れていて見えにくいけど、髪は思いっ切り見えているから。パサついているとそれだけで疲れた印象に見えるので、ヘアケアはこれまでより気をつかうようになりました。私はダイアンのヘアオイルがお気に入りです」

メイク以上にヘアケアが大切だと思います

(右)「びしっとストレートヘアにキメたい日はこれがないと困る。パサつき知らずです」。ダイアン パーフェクトビューティー パーフェクトヘアオイル 60㎖ ¥1320/ネイチャーラボ  (左)「香りもよくて、オイルなのにベタつかないのがお気に入り」。LUX スーパーリッチシャイン ダメージリペア リッチ補修オイル 85㎖ オープン価格/ユニリーバ

Q4.withマスクの夏肌、ベースメイクのこだわりは?

A もちのいいクッションと、色つきの日焼け止めを使い分け 

「薄づきなのにちゃんとカバーできるYSLのクッションはきちんとベースメイクをしたい日用。ラフなメイクにしたい日は、日焼け止め効果がしっかりある色つきの下地がお役立ち。前提として、しっかり保湿をしてくずれにくい肌の土台をつくっておくことも大切」

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(右)「軽くつけただけで美肌にシフト。くずれにくいのもいい」。アンクル ド ポー ルクッションN SPF50+・PA+++ 全7色 ¥8800/イヴ・サンローラン・ボーテ (左)「ほんのり肌を補整してくれるオルビスが私的No.1。局アナ時代から愛用しています」。サンスクリーン®オンフェイス モイスト SPF34・PA+++ 35g ¥1056/オルビス

鷲見玲奈の進化美容

Q5.この夏のメイク気分は?

A パープルのアイライナーとオレンジのマスカラを買いました! 

「マスクをしていても夏メイクを楽しみたくて、目もと用のカラーコスメを投入。ウズのパープルライナーは、黒よりも抜け感のある仕上がりに。フーミーのオレンジマスカラは、つけていると褒められることが多くて、今めっちゃお気に入りです」

パープルのアイライナーとオレンジのマスカラを買いました! 

(右)「主張しすぎない、ほんのりパープルで使いやすい」。ウズ アイオープニングライナー パープル ¥1650/ウズ バイ フローフシ (左)「ぱきっと色が出すぎず、肌なじみもいいんです」。フーミー ロング&カールマスカラ carrot orange ¥1650/Nuzzle

Q6.日中のお直しに便利なアイテムは?

A イプサのザ・タイムR デイエッセンススティック  

「乾燥して肌がパリッとかさついたとき、ベースメイクのヨレや浮きが気になったときには、イプサのスティックを塗ったあと、指でなじませます。オールシーズン、どんなメイクの日にも頼れる便利コスメで手放せない」

イプサのザ・タイムR デイエッセンススティック  

「どんなシーンでも使いやすいスマートなスティックタイプ。抜群の保湿力です」。ザ・タイムR デイエッセンススティック ¥3190/イプサ

A コスデコのシートマスクとイトリンのゴマージュの出番

「コスデコのシートマスクは、保湿はもちろん、肌の透明感もぐんと高まる名品。肌のゴワつきや毛穴をケアしたい日は、イトリンのゴマージュを。優しく肌をいたわるようにケアできるのが嬉しい」

ワンピース¥31900/ストックマン(オットダム) イヤリング¥23100・チャーム¥17600・リング¥27500・リング¥23000/アガット

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2.鷲見さんの美肌を支える愛用スキンケアはこれ♡ 

鷲見玲奈のビューティ論

Q1.ニューノーマル時代のお気に入りスキンケアは?

A キュレルのスキンケア、ディオールの美容液、クレ・ド・ポーの化粧水 

「マスクをしていると乾燥するし、肌に余計な刺激を与えてしまうので、毎日しっかり保湿をするように。コロナ前よりたっぷり使ったり、あえて重ねて使うことで、ストレスにさらされても乾きにくい元気な肌になった気がします」

キュレルのスキンケア、ディオールの美容液、クレ・ド・ポーの化粧水 

(右から)「肌がゆらぐときは即キュレルにスイッチ」。キュレル 潤浸保湿 フェイスクリーム(医薬部外品)40g ¥2530(編集部調べ)・「穏やかに肌を潤わせるお助け化粧水です」。 同 潤浸保湿 化粧水 II しっとり(医薬部外品)150㎖ ¥1980(編集部調べ)/花王・「潤い感最高。これのおかげで毛穴もきゅっと小さくなった気がします」。カプチュール トータル セル ENGY スーパー セラム 30㎖ ¥14300/パルファン・クリスチャン・ディオール・「少量を何度も重ねづけするのがポイント」。ローションイドロA n(医薬部外品)170㎖ ¥12650/クレ・ド・ポー ボーテ

Q2.コロナ禍を経て、スキンケアで変わった点は?

A 保湿と穏やかケアの見極めが早くなりました  

「いつも同じスキンケアをするんじゃなく、肌が何を求めているかを気にするように。調子がいい日は丁寧な保湿、ゆらぎそうだなっていう日はキュレルなど穏やかケアに即シフト。美容医療系も興味が出てきました」

Q3.肌がむずむずするときのお助けスキンケアアイテムは?

A 肌を潤わせつつきちんとメイクを落とせるTHREEのクレンジングオイル 

「肌トラブルを招かないように、しっかりメイクを落とすことがまずは大切だと思います。しっとり潤わせながらきちんとメイクオフできるTHREEのオイルは、もはや6~7本目。ニキビや毛穴の開き・黒ずみも気にならなくなりました」

肌を潤わせつつきちんとメイクを落とせるTHREEのクレンジングオイル 

「クレンジングなのに潤いをキープできてすごく優秀。私の肌に合っているみたい」。バランシング クレンジング オイル R 185㎖ ¥4620/THREE

Q4.愛用の美容家電は?

A デンキバリブラシを数カ月前に購入  

「いい評判をたくさん聞いて気になっていたので、デンキバリブラシを購入してみました。持ち歩きやすく、メイクの前などに手軽に使えて便利だし、顔がきゅっと上がって感動。高いけど毎日使えば結果的にコスパも悪くないし、いいお買い物でした♡」

Q5.ぱっと晴れやかな気持ちになれる、スペシャルケアは?

A ここぞ!という日のためにファミュのパックを常備

「撮影の前に肌の調子をぐんと上げておきたいタイミングは、ファミュのパックの出番。前々日くらいから使って徐々に肌の調子を整えます。大変だった一日のおつかれさまパックにも」

ここぞ!という日のためにファミュのパックを常備

「ツヤも透明感もぐんと高まる。密着感のあるシートも好き」。ファミュ ドリームグロウマスク(REVITALIZE・RADIANCE)30㎖×6 枚入 ¥4620/アリエルトレーディング

Q6.ニューノーマルで目指すべき肌は?

A ゴワつきのないしっとりもっちりな毛穴レス肌  

「肌が乾いているとメイクも映えないし、あらゆる肌トラブルを招いてしまう。しぼんだ肌で元気がない人に見えないように、スキンケアで肌の底力をしっかりと上げながら、きちんと寝て、食べて、日々を楽しむ気持ちを大切に。体も気持ちもみずみずしく巡らせて健康でいるのがいちばんです」

Q7.ヘルシーな日々のためのインナーケアは?

A 手軽に摂取できる健康食品をいつも持ち歩いています

「おやつ感覚で気が向いたとき手軽に食べられる、タブレットやグミ状のコラーゲンサプリは、面倒くさがりな私にぴったり。本格的なドリンクなんかはどうしても手をつけなくなってしまうので」

手軽に摂取できる健康食品をいつも持ち歩いています

「マンゴーの味が美味しい。楽しく手軽にケアできるこのゼリーが大好き」。 1カ月たっぷりうるおう プラセンタCゼリー 31本入 ¥2376/アース製薬

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3.ニューノーマル時代のボディケア&ストレッチ

鷲見玲奈のライフスタイル

Q1.おすすめのボディケアアイテムが知りたい!

A ボディケアは香り重視。気分が高まるから 

「お風呂上がりなど体が乾燥しないようにボディローションを。いい香りのものを色々そろえておけば、この時間が楽しみになります。クロエのボディローションはずっと好きだし、サボンのものを使うことも」

ボディケアは香り重視。気分が高まるから

「フレグランスより優しい香り立ち。みんなに好かれる香りがお気に入り」。クロエ ボディローション 200㎖ ¥7590/ブルーベル・ジャパン

Q2.気持ちが落ち込んだとき、元気になれるアイテムは?

A ひたすら大好きなNiziUの曲を聴きます
「NiziUのオンラインイベントに参加するくらい大ファンなので、どよんとした気持ちはいつもNiziUの曲が吹き飛ばしてくれます。聴いていると心が洗われるんですよね。私の推しはマヤちゃん。メンバーカラーの紫もたくさん集めています(笑)」

Q3.コロナ禍になってからの体の変化や悩みは?

A ストレスを吹き飛ばすべく、新しいことに目を向けてリフレッシュ
「フリーになった直後がちょうどステイホーム期間だったので、おうちでひたすらゴロゴロ過ごしていたんですけど、それだとどうしてもストレスがたまってしまう。メイクもファッションも新しいことに挑戦したり、体を動かしたり、いつもフレッシュな気持ちでいられるように工夫しています」

鷲見玲奈、コロナ禍になってからの体の変化や悩みは

Q4.おうち時間が増えて運動不足になりがちなときは?

A 夜寝る前に心地よくストレッチが習慣に 

「足がむくんだり、体中凝り固まったり、体の不調をそのままにしておくと取り返しがつかなくなってしまうので、夜寝る前やちょっとしたあき時間に心地よくストレッチ。パーソナルトレーニングにもちょこちょこ通っています」

肩甲骨をほぐして正しい姿勢に

1.肩甲骨をほぐして正しい姿勢に

まっすぐに立ち、両手を上げる。片方のひじをもう片方の手でぐーっと押して。このとき肩甲骨の動きを意識するのが大切。「肩甲骨が凝っていると、肩が内に入ってしまうから、姿勢が悪くなる上に、肩幅が広く見えてしまうんです」

ウエストひねり

2.ウエストひねり

床に座り、左足を折り曲げる。右腕で折り曲げた左ひざを右側にぐーっと押して、そのまま数秒キープ。反対側も同じように。「これはテレビを見ながらでもできちゃう簡単エクササイズ。体中のむくみもリセット」


トップス¥8140・レギンス¥13200/スタイルボートマーケット

Q5.疲れをリセットするための睡眠のこだわりは?

A ブレインスリープピローに替えました! 

「枕は使わない派だったんですけど、最近ブレインスリープピローを購入。寝ているうちに温度と重さで形が変わり、頭にフィットする枕なのですが、これにしてから肩こりが気にならなくなりました。まる洗いできて衛生面もばっちり」

Q6.気分を高めるための香りは?

A スタメンはクロエとディオール  

「香りアイテムが大好きなんですけど、中でも香水は特別。ボトルや香りにまつわるストーリーも素敵ですよね。上品な香りをまとっていると、まるで役に入るかのように行動や心の余裕にもつながるから面白い」

スタメンはクロエとディオール

(右)「長年愛用中」。クロエ オードパルファム 50㎖ ¥13090/ブルーベル・ジャパン (左)「サンプルでいただいて即お気に入りに。フルボトルを買います!」。メゾン クリスチャン ディオール サクラ(オードゥ パルファン) 250㎖ ¥42900/パルファン・クリスチャン・ディオール

Q7.ニューノーマルな時代になってから、心に掲げていることは?

A 頑張りすぎず、ゆるく。楽しい気持ちになれることをいつも大切に
「何が正しくて正解かわかっていても、人ってそんなに頑張れない。だから、自分に合った方法でゆるくで充分。たまにはカップ焼きそばも食べたいし、アプリの加工で盛れた自分に満足したっていい。周りの視線ばかりを気にするのではなく、楽しく前向きな気持ちになれることをいつも最優先させるようになりました」

シャツ¥7590/ランダ ニット¥16500/アメリヴィンテージ イヤカフ¥8800・イヤカフ¥7700/ノジェス

鷲見玲奈の愛用ボディケアを詳しくチェックする

初の写真集が発売!

ドラマ「彼女はキレイだった」

鷲見玲奈ファースト&ラスト写真集『すみにおけない』
8月4日発売 集英社 2200円

グラビアでも注目を集める鷲見さんの、待望の初写真集! 撮影は沖縄本島と久米島で敢行。美しい海で魅せる等身大の素の表情がたっぷり。写真に映えるようベストな体型に仕上げたという自信のしなやかなボディも注目! 

鷲見玲奈

鷲見玲奈


すみ れいな●1990年5月12日生まれ。2013年、テレビ東京に入社しアナウンサーとして活躍。2020年よりフリーに。多くの番組をはじめ、グラビアや女性誌でも活躍中。

撮影/菊地泰久〈vale.〉 ヘア&メイク/鬼頭恵美 スタイリスト/佐々田加奈子 取材・文/通山奈津子 構成/斉藤壮一郎〈BAILA〉 ※BAILA2021年8月号掲載

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  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る水瓶座(みずがめ座)今期のみずがめ座のキーワードは、「信じられないがゆえに信じたい」。 コロナ禍は、ジェンダー格差や経済格差など社会におけるさまざまな分断を露呈させました。いや、より厳密には、長きにわたって存在してきた分断を一気に加速化させ、噴出させたのだと言えます。  それは見方を変えれば、これまでなんとなく支持されてきた共同幻想(「お上の言うことに従っていれば助けてもらえる」「我慢してがんばっていれば、豊かになれる」etc)がいまガラガラと崩壊しつつあるのだという風にも考えられますが、そうだとすれば、私たちは共同性の核となるようなものを、もう一度この社会のなかに作っていく必要性に駆られている訳です。  やはり生活していく上でも、仕事をしていく上でも、そして間違った情報に騙されないためにもコミュニティというものは欠かせない訳ですが、それにはどんな方向性があるのか。たとえば、この点について20年前の2001年に、宗教学者の山折哲雄と同じく宗教学者の島田裕巳が行った「オウム事件―救済とテロリズム」と題された対談のなかで、次のように語っています。  「島田 オウムにいた人たちは、すべてかどうかはわからないけれども、元信者に話を聞くと、家族が嫌いだと言うんです。 山折 「イエスの方舟」の信者たちが言ってましたね。自分の血縁家族は本当の家族ではなくて、「イエスの方舟」の世界が本当の家族だと…。 島田 社会はそのへんにはなるべく目をつぶっています。やはり、そういう家族共同体では解決しない。 山折 日本の社会全体が今、家族幻想に酔っている。そこにしか最後のよりどころはないと思い込んでいる。国家の政策もそういう方向に行っている。だけれど、実際は老人介護の問題を突き詰めていくと、あれは日本の家族が崩壊しているということを前提にして作られた政策ですね。厚生労働省はそういう政策を作っている。ところが文部科学省は何を作ろうかとしているかというと、家族の再構成ということです。国家の政策が分裂しているんです。」  ここでは、「ほっとけば野生化する人間をなんとかそうでない人間にするための文化的な装置(山折)」の最大のものとして「宗教」が取り上げられているのですが、何を信じるべきか/信じざるべきかという信仰の問題は、いままさに日本社会でもホットトピックとなっているように思います。  山折は対談の中で、「何かを容易に信じることができない社会において、だからこそ信じるのだというメッセージを、あくまで個人的に掲げていく」という在り方を「百人が百人できる道ではないけれど」とことわりつつも、ひとつの有効な方向性として提示していますが、これは今期のみずがめ座にとっても重要なモデルとなっていくのではないでしょうか。 参考:山折哲雄『悪と日本人』(東京書籍)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る山羊座(やぎ座)今期のやぎ座のキーワードは、「恋愛病の深い渇き」。 コロナ禍以降、誰かと直接会って話したり、一緒になって盛り上がることが、すっかり「ぜいたく品」になってしまいましたが、価値がつけばそれを求める度合いも強まっていくのが自然の道理。実際「コロナ離婚」という言葉が飛び交うほどに、コロナ禍をきっかけに離婚相談件数は格段に増えているようです。  ここで思い出されるのが、二谷友里恵の『愛される理由』が話題となり、角川書店が『贅沢な恋愛』という短編集を出し、ユーミンが「純愛」というコンセプトを商品にして、いずれも売れに売れた90年代初頭の雰囲気。たとえば、同時期の1990年に発表された社会学者・上野千鶴子の「恋愛病の時代」には次のような記述があります。  「ひと昔前は「恋愛」は「その人のために死ねるか」(曽野綾子)という能動性だったが、世紀末の恋愛は「愛される理由」(二谷友里恵)という受動性に変わってしまった。ほんとうは「愛したい」のではなく「愛されたい」だけなのだと、ベストセラーの一〇〇万部という部数は教えてくれる。「わたしを愛してくれるあなたが好き」と。異性愛とは、「自分と異なる性に属する他者を愛せ」という命題だが、<対幻想>から異性愛のコードをとり去ってみると、「愛されたい願望」はますますはっきりする。(中略)性別は「おまえは不完全な存在である」と告げるが、それを超えて完全な「個人」に近づくだけ、恋愛病は深くなる。」  そして上野はそこに「恋愛病は近代人の病いだ」と続けるのです。一昔前には当たり前とされた「経済的に自立できない女」と「生活的に自立できない男」の相補的な「結婚」の無理や不自然がコロナ禍で加速化し、崩れつつある今、私たちは再びただの「個人」として「恋愛したい(愛されたい)」と深く渇いているのでしょうか。  かつて上野は「恋愛病の時代」の結びで、「ここから「愛されても、愛されなくても、私は私」への距離は、どのくらい遠いだろうか。そして自立した「個人」を求めたフェミニズムは、女を「恋愛」へと解き放つのだろうか、それとも「恋愛」から解き放つのだろうか?」と書いてみせましたが、こうした一連の問いかけは、それから30年の月日が経過した今だからこそ、深く染み入るように感じる人も多いのではないでしょうか。  今期のやぎ座もまた、どのような位相において自分は渇いているのか、改めて振り返ってみるといいかも知れません。 参考:上野千鶴子『発情装置』(岩波現代文庫)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る射手座(いて座)今期のいて座のキーワードは、「深淵なる井戸」。 いまネットニュースのコメント欄やSNSなどでは、激しい言葉、強烈な言葉が氾濫しているように見えます。しかし、それらの大半は感情的な反応や無内容な大声がエスカレートしたようなものであり、言葉そのものとしての力はひどく衰弱している、あるいは、言葉が強い力を持つことが難しくなっている、と言わざるを得ない状況なのではないでしょうか。  そういう状況の中にあって思い出されるのが、「バルカンのパスカル」とも呼ばれたエミール・シオランです。彼は作家であるとか思想家であるといったカテゴリー以前に、一個の巨大な反抗者であり、私たち人間の業のような憎しみや残酷さなどをたじろぐことなく凝視した点において突出した存在でした。  たとえば、『悪しき造物主』と題された著書の「扼殺された思い」という章では、「愛することではなく憎むことをやめたとき、私たちは生きながらの死者であって、もう終わりだ。憎しみは長持ちする。だから生の<奥義>は、憎しみのなかに、憎しみの化学のなかに宿っているのだ」と述べられていますし、残酷さについても、彼は「残酷さは私たち人間のもっとも古い特徴であり、私たちはこれを借りもの、にせもの、みせかけなどと呼ぶことはほとんどない。こういう呼称は、逆に善良さにこそふさわしい。善良さは新しい、後天的なものであり、深い根は持っていない」と言い切ってみせるのです。  こうしたシオランの悪への凝視は、この世は「悪しき造物主」がつくったものであるというグノーシス主義への彼の関心と深く結びついていました。彼は古代のグノーシス主義者の「人間はみずからを救済したいと思うなら、無知への回帰を果たすことによって、生まれついての自己の限界に戻らなければならない」という教えに沿うかのように、次のように書いています。  「横になり、目を閉じる。すると突然、ひとつの深淵が口を開く。それはさながら一個の井戸である。その井戸は水を求めて目も眩むような速さで大地に穴をうがっていく。そのなかに引きずり込まれて、私は深淵に生をうけた者のひとりとなり、こうして、はからずもおのが仕事を、いや使命さえ見出すのだ。」  今期のいて座もまた、こうしたシオランの静謐(せいひつ)で自己自身を見つめた言葉に沿って、井戸に引きずり込まれていくべし。 参考:エミール・シオラン、金井裕訳『悪しき造物主』(法政大学出版局)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る蠍座(さそり座)今期のさそり座のキーワードは、「愛の能力」。 9月21日のうお座満月のテーマである「主観の結晶化」とは、端的に言えば「ビジョンを持つ」ということでもありますが、近代科学がこれほど発達し、無数の専門分野へと細かく分化した今のような時代では、かえってまとまりを持ったビジョンを得ることは難しくなってしまいました。  しかし、そうした中でも、たとえば北京原人の発見と研究でも知られる古生物学者であり、またカトリックの神父でもあったピエール・テイヤール・ド・シャルダンのような人物は、1930年代後半に『現象としての人間』のなかで、宇宙と人類の進化について大胆な仮説を打ち出してみせたのです。  そのビジョンの要点は、生物の進化の延長線上に宇宙的な規模での意識の進化を想定したものなのですが、そこでテイヤールは、大胆にも伝統的な創造論の立場を破棄し、キリスト教の神を古生物学的な進化論に捉えなおすことで、愛に対してもエネルギーの進化の観点から新しい光を当てました。  彼によれば、愛とは人間だけに固有の現象ではありません。それは生物全体の一般的特性であるだけでなく、すでに物質分子の結合のうちにも見られるものなのだと。彼はそう言い切った上で、「世界をつくるために、愛の力に駆られてその全断片は互いに相求める。これはいかなる隠喩でも詩的表現でもない」と述べるのです。  さらに続けて、「あらゆる色合いを持つ愛は、宇宙による自己の内部への精神的な収斂が各構成分子の核心に遺す多かれ少なかれ直接的な痕跡に他ならない」とも書き、生物学的にはさまざまな一と多における和解はこの世界における必然であり、その際に「われわれの愛の能力が人類と地球の総体を包み込むまで拡がると考えるだけで十分ではないか」とさえ述べてみせました。  カトリック教会はこうしたテイヤールのビジョンを危険なものと見做し、その著作は禁書とされてしまいました。もちろん、今日の学的実証においても、論理的にも、テイヤールの主張には多くの誤謬が見られますが、しかし哲学的ヴィジョンとしては多くの人に影響を与え、やはり顧みるべき価値は非常に大きかったと言えます。  今期のさそり座もまた、テイヤールほど大胆にとまでは行かなくても、間違いや批判を恐れずに、自分なりの体験や探求からひとつのビジョンを導きだしていきたいところです。 参考:ピエール・テイヤール・ド・シャルダン、美田稔訳『現象としての人間』(みすず書房)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る天秤座(てんびん座)今期のてんびん座のキーワードは、「ハチャメチャでありたい」。 坂口恭平がどこかで「SNSで他人の書き込みや反応でいちいち一喜一憂している人はみんな躁うつ病」と書いていたのを見て以来、いまの日本社会は“一億総うつ病社会”と言っていいのではないかという思いがずっとぼんやりあるのですが、もう一つ感じているのが、それにしたってなんというか律儀な躁うつ病の人が多過ぎないか、ということ。  そこで思い出されるのが、作家の北杜夫が壮年期に突如として躁うつ病にかかった体験について、娘さんの斎藤由香と、北の最晩年に対談した『パパは楽しい躁うつ病』だ。娘のツッコミに対する父の反応が、どこまでがボケで、どこからが本気なのかよく分からなくてとにかく絶妙なのだ。  「由香 私が小さいときからパパはずっと躁うつ病が続いたんだけど、歳をとったらうつ病ばかりで、「もう躁病は来ないのかな」と思ってたら、一九九九年に突然、大躁病になったのよね。 北 ……。 由香 二人で競馬を見ていたら、サイレンススズカが安楽死させられて、パパが「パパももう原稿も書けないし、生きていてもしょうがないから安楽死させてくれ」と言ったので、私が「サイレンススズカは名馬だけれど、パパは駄馬だからダメ!」って言ったら、元気になった。 北 ……。 由香 それまでずっとうつ病でつまらないなと思ってたから嬉しかったけれど。パパは自分でナマ原稿を売って株や競馬をやってました。 北 いや、くだらないやつだけ。 由香 いくらになったの? 北 うん? 由香 うん? じゃなくて。 北 うん。 由香 担当の編集の人から四〇万って聞きました。 北 いや、あの、あのときの書庫の改造で、書庫の本をほとんど売らなきゃいけなかった。 (中略) 由香 ママが「競馬のためにナマ原稿売るなんて、なさけない」と言ってました。」  いま躁うつ病は「双極性障害」という名前に変更されているが、本書を読んでいるともはやキタ・モリオ病とでも名付けた方がいいのではないか、というくらいハチャメチャな話が多くて笑える。実際、病気がひどくなった頃は、自宅が抵当に入り、借金も1億をこえたそうだが、それにも関わらず、家の中は笑いが渦巻いていたようだ。もしかしたら、病気自体が北の壮大なフィクションだったのかも知れない。今期のてんびん座も、これくらい堂々とハチャメチャでありたいところだ。 参考:北杜夫・斎藤由香『パパは楽しい躁うつ病』(新潮文庫)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る乙女座(おとめ座)今期のおとめ座のキーワードは、「神様の声の生成」。 全体運で「主観の結晶化」ということが今期の全星座に通底するテーマなのだと書きましたが、しかし考えてみれば主観と客観という区分けほど曖昧なものはないようにも思います。  例えば、私たち日本人は「神」ということをどこかで客観的実在として捉えているようなところがありますが、アメリカの心理学者ジュリアン・ジェインズは1976年に刊行した『神々の沈黙』という本の中で、「3000年前の人類はまだ意識をもっていなかった」し「古代人にとって神とは集合的な経験知の蓄積の発動だった」という仮説を発表し、大きな反響を呼びました。  例えば、紀元前8世紀末のホメロスの『イーリアス』の登場人物は意識を持っておらず、彼らは内から聞こえる神々の言葉に従って行動する、いわば自動人形のような存在であり、彼らにとって感情や欲求や決断は、すべて「神々の声」を実現した結果だったのだ、と。  ジェインズは「二分心(bicameral mind)」という言葉を使って、右脳にアーカイブされた集合知が、左脳からの問いかけに応じて返答していたのだと説明するのですが、やがて人類のなかに意識が生まれ、そうした「神々の声」の内容が体系化され、外部化されてくると、次第に聞こえなくなっていったのだと。  この点について、ヨーガ指導者の成瀬雅春は、対談の中でこの仮説を取り上げつつ、一神教というのは「「聴こえない声」のための空席を脳内に確保するための仕掛け」だが、多神教では「神様との交流の回路がまだ残っている」のではないか、という思想家の内田樹の発言を受けた上で、次のように答えています。  「「神の声が聴こえた」というのは、自分の中にあるデータから引っ張り出したということ」だとして、ヨーガで瞑想するのも、「要するにデータベースを探っていく」ということであり、「一番必要なことは何でも自分の中にある」のだと。  その意味で今期のおとめ座もまた、自身だけでなく同じ日本語や身体性を使ってきた集合的な経験の蓄積にアクセスしていくことで、自分なりの「神様の声」を生成していくという視点を大切にしていきたいところです。 参考:内田樹・成瀬雅春『善く死ぬための身体論』(集英社新書)12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
  • 12星座全体の運勢「主観の結晶化」 昼と夜の長さが等しくなる「秋分」を2日後にひかえた9月21日には、うお座28度(数えで29度)で満月が形成されていきます。そんな今回の満月のテーマは、「画竜点睛」。すなわち、物事を完成させるための最後の仕上げの意。前回の記事の中では、9月7日のおとめ座新月から21日のうお座満月までの期間は「かつて否定した自分自身(の実感や衝動)との和解」ということがテーマになると書きましたが、それは以前なら単なる主観でしかないとして切り捨てていた個人的な思いや直感が改めて検証され、そこには顧みるべき何らかの意味や価値があるのではないかといった“読み解き”が促されていきやすいという意味でした。つまり、先の「仕上げ」とは、権威や影響力があるとは言えど誰か他の人の意見や考えや根拠をうのみにするのではなく、あくまでみずからの主観的な確信を熟慮のうえで結晶化していくことに他ならないのだということです。例えば、藤原定家の「見渡せば花ももみじもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」という有名な歌があります。浜辺であたりを見まわしてみても何もないという意味で、表向きには何にもない景観です。そもそも、花は春、紅葉は秋ですから、同時に観れる訳がない。ただ、「ない」とあえて否定することで、うっすらとその痕跡が重層的にイメージされ、その上に実際の「秋の夕暮れ」が見えてくると、もはやそれはただのさびしい風景ではなく、心的空間における仮想現実体験のような積極的なニュアンスをもつまでに至るのです。無駄を省いて、一つだけ残ったものとしての秋の夕暮れ。何でもないような一日をあらんかぎりの高度な手法をもって大切に締めくくるという意味で、実に今回のテーマに即した作品と言えるのではないでしょうか。同様に、今期は他の人が何と言おうとも、自分にとってこれだけは大切な体験・体感なのだということを、手を尽くして結晶化してみるといいでしょう。>>星座別の運勢を見る獅子座(しし座)今期のしし座のキーワードは、「もはや幻想ではないが、いまだ兆候ではない」。 新型コロナウイルス感染症が流行するようになってから、大学生などを中心に「コロナうつ」という言葉が盛んに報道されるようになりました。直接にキャンパスへ行けず、かと言って帰省もできず、生活リズムも乱れがちなことなどが複合的に原因となっていると言われていますが、それはもはや学生に限った話などではなく、社会人や主婦や高齢者にも共通する、ある種の“時代的な気分”とさえ言えるほどのものとなっているように思います。  うつ病が起こりやすい性格としての、一般的に几帳面で良心的といった特徴を持つとされる「メランコリー気質」は、特に日本社会やドイツ社会などで顕著にみられるものとして70年代ごろから注目されるようになってきました。しかし、そもそも古代ギリシャの体液論や中世の寓意画など、伝統的においてこの気質は最も不吉な結果をもたらすものとされた一方で、詩や哲学、芸術に携わる者に必須な、内的な観想や瞑想的な知への傾向が与えられるともされてきたのです。  例えば、現代イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンは、ルネッサンス期を代表する思想家であり、医師でもあったマルシリオ・フィリーノの著述を参考にしつつ、「愛とメランコリーの結びつきは、しかし、すでに古くから医学の伝統の中にその基礎を持っていた。この伝統は一貫して、愛とメランコリーを、同じとまでは言わないまでも類似した病と考えてきた」という興味深い指摘をしています。  「メランコリー気質者の激しい瞑想への性向は、彼を愛の情熱へと駆り立てずにはおかない」というメランコリーの力学的メカニズムについて、アガンベンはフロイトを引きつつ「愛の対象の喪失に対する反動」なのだとした上で、これこそ人間の文化を根底で支えてきた創造的努力に他ならないのだとして、そのプロセスを次のように描写してみせました。  「執拗なまでに幻想に耽ける嗜好によって開かれた空間の中でスタートを切り、否定性と死をわがものとするとともに、最大の非現実性をとらえることによって最大の現実性を形づくろうとする」  つまり、メランコリックな人がその対象としているのは「もはや幻想ではないが、いまだ兆候ではない」、都市の無意識が宿る“空き地”なのであり、そこで行われているのは、制限されてはいるが放棄されてはいない子どもの頃の遊びの続きなのではないでしょうか。  今期のしし座もまた、そうした時代の気分としてのメランコリーを引き受けつつ、自分なりのエロティックな星座を指し示していきたいところです。 参考:ジョルジョ・アガンベン、岡田温司訳『スタンツェ』(ちくま学芸文庫) 12星座占い<9/19~10/2>まとめはこちら<プロフィール>應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。文/SUGAR イラスト/チヤキ
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